【菅義偉】安倍政権は、荒波の中を行く船だった

2018/9/5

自宅には一泊もしていない

小松 菅さんが官房長官になられて今年(2018年)の12月で6年を迎えます。第2次安倍内閣がスタートしたのが2012年12月。現在、官房長官としては在職記録を更新なさっていますが、この6年は長かったですか、それとも短かったですか。
 危機管理を職務としていますのでね、時には、長いと思う時間を過ごすこともあります。けれど、改めて振り返ればやはり短いと感じられますよ。
在任期間に関しては一度も意識したことはありませんが、官房長官という仕事について、日々その重さ、責務を思っています。
菅義偉(すがよしひで)内閣官房長官・沖縄基地負担軽減担当大臣。自由民主党・衆議院議員(8期)・無派閥。昭和23年秋田県生まれ。高校卒業後上京し就職。法政大学卒。26歳の時「人生を政治にかけよう」と志を立てる。代議士秘書、横浜市議2期を経て、平成8年衆議院選挙で国政へ。
小松 官房長官になってからは、横浜にある自宅マンションには一泊もしていないそうですね。永田町と横浜は1時間も離れていませんが・・・・・・。
 それは当然ですよ。すべての情報は官邸に集まるわけですから、それをつかさどる官房長官が長時間不在では話になりません。
特別な場合を除いて官邸から離れることはありませんし、仕事が終わっても基本的には官邸から徒歩数分圏内の場所にいますよ。
小松 1年365日、気持ちの休まる日がありませんね。
 ええ、その緊張感がなければ危機管理には向き合えませんからね。官房長官に就任してから今日まで、休みたいと思ったことは一度もないです。
小松成美(こまつなるみ)ノンフィクション作家。主な作品に『アストリット・キルヒヘア ビートルズが愛した女』『中田語録』『イチロー・オン・イチロー』『勘三郎、荒ぶる』『YOSHIKI/佳樹』『横綱白鵬 試練の山を越えてはるかなる頂へ』『全身女優 森光子』『五郎丸日記』『それってキセキ GReeeeNの物語』『虹色のチョーク』など

重圧に耐える覚悟

小松 この6年を少し振り返っていただきたいのですが、安倍総理から官房長官の就任を告げられたとき、どう思われましたか。