親ロ派指導者、爆発で死亡 ウクライナ東部ドネツク
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殺害されたザハルチェンコ氏は、ウクライナの東部、ドンバスと呼ばれる地域にある「ドネツク人民共和国」の主張を名乗っていました。明らかに政治的な暗殺ですが、下手人については明らかになっていません。「ドネツク人民共和国」は、2014年にウクライナで親ロシア政権への抗議行動が起きた結果、親EUの政権が成立、さらにそれに反発するドンバス地域で親ロシア勢力が分離独立を目指してつくられたものです。ドネツクと並んで「ルガンスク人民共和国」もつくられています。
そもそも、ドンバス地域では2014年から紛争が続いています。ウクライナ政府とドネツク・ルガンスク両人民共和国の間の紛争です。両人民共和国はロシアの支援を受けています。激しい戦闘ではなくとも、5年間で1万人以上が死亡しています。ロシア政府が掲げる「新しい戦争」、低コストで、米国が介入するような大規模な戦闘は避けながら現地政府に長期間の犠牲と出費を強いる、そして情報戦を交えながら無秩序状態に陥らせ、ロシアの意のままに動かせる勢力を拡大していく、という、東ヨーロッパなどで準備されている戦法のモデル・ケースです。
ザハルチェンコ氏は、元々鶏肉商人でしたが、この紛争の中で、格闘技ジムの仲間らを束ねて新ロシア側で民兵組織を立ち上げ、成り上がった人物です。2014年以降、類似のチンピラ団が立ち上げた民兵組織が多数あり、ロシアの支援を受け、ドンバス地域で無法を日常的に繰り広げながら、大臣や市長などを名乗り、勢力を競い合っています。この背景から、下手人についてはいくつかの推測がされており、
・民兵組織の間の抗争
・ザハルチェンコ氏はロシアの意向に反したので、抹殺された(ロシアが首長の交代を要求していたとも)
・紛争の相手であるウクライナの政府、もしくは民兵
などの諸説がありますが、真相は明らかにならない可能性は高いです。もっとも、ウクライナ政府にすれば、ザハルチェンコ氏個人を殺害しても、ドンバスを回復できるわけではなく、利益になるとは言い難いです。最近、ウクライナとロシア間の緊張関係は均衡を保っていたように感じていましたが、日本での旧東欧、ソビエト圏に関するニュースの量の少なさでしょうか?
ロシアが狙っている旧ソビエト圏領土は、ジョージアを筆頭に各地に存在しています。
日本で脚光をあびているエストニアもロシア国境は、相当な緊張感にあります。
国際情勢に疎いと言われないようにしないといけない
→自戒ウクライナ政府が、親ロ派のドネツク人民共和国の首長を暗殺?
…安直に信じれない記事。
ロシアはウクライナ政府との内戦が勃発すれば、平和のために(親ロ派のために)戦うと以前から発表しています。