【検証】アリババが発明した、人間の「格付けスコア」の驚異
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ユーザーは信用スコアに応じて様々な特典を得られる。信用スコアのレベルが高いユーザーは生活上で様々なメリットがあるのだ。たとえばデポジットが不要になることだ。
中国ではデポジットが必要なサービスが多いため、これを払う手間が省けるメリットは大きいといえるだろう。また支付宝のアントフィナンシャルが提供する金融商品では金利優遇サービスを受けられる特典がある。
その他にも、シンガポールなど一部の国のビザ取得申請が簡略化されたり、空港で出国手続きの際に専用レーンを利用できるなど、芝麻信用の影響力は公的な機関にも及んでいる。道徳的でマナーを守れる誠実な人は得をする仕組みというわけだ。
お得なサービスが受けられるだけではない。この信用スコアは信頼を数値という形に可視化したものであるため、初対面の人にも信頼度をアピールすることができる。信頼の置ける人にはインセンティブを与えるシステムが出てくるモデルも面白い。
信用スコアのための情報収集にあたっては法律を遵守し、ユーザーの同意を得て必要なデータのみを収集しているとのことだが、「プライバシー保護」や「情報の安全」にも関わることであり、リスクマネジメントの徹底も求められる。このような信用スコアのシステムが将来日本にも上陸するのか、動向が気になるところだ。中国デジタル経済の特徴は、スピードとボラティリティ。
この芝麻信用はついこの前までは日本で全く知られていなかったがその強大さが日本語でこうして報道されるようになってきたと思えば、今度は本稿にもあるとおり今年に入り政府の規制が入り急ブレーキがかかっている。
急激に巨大化したと思えば、一気にブレーキがかかる、良くも悪くも政府の強い保護とコントロールによりスタートアップやデジタル経済圏のスケールとボラティリティが大きいのか中国の特徴ですね。
なお規制の理由は、中国政府が、中央銀行でもって信用スコアリングを行っていく方針を推し進めた一方で、アリババとテンセントがどんどん信用スコアリングの収集と活用の幅を広げた結果その双方が交わり「政府の仕事に手を出した」ような状況となったため一気に規制方針への変わったとされています。
その文脈とは別途、ウォレット決済の寡占への規制、消費者ローンの過熱による過剰融資に対する規制もここに来て急に規制が入っています。
先日はテンセントが、ゲームに対する政府の対応強化により数年来の減益のサプライズもありました。
中国IT寡占企業への風向きが、少し変ってきています。