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トルコ中銀がステルス利上げをしている、との報道です。技術的にはとても面白い論点です。
まず、大統領は利上げを望まないとされ、緊急会合などによる正式な利上げをすることができない状態にあります。
こうした中で、金利をコントロールする実務部隊が、コントロールを放棄することで、ステルス利上げをしているのではないか、との指摘です。
中銀の政策金利は、政策決定会合で決められますが(トルコ中銀の場合、1週間物レポレートが17.75%)、これは対象となっているレポ市場の金利を、政策金利に近づける、ということを意味します。具体的には、中銀が資金を出したり吸収することでコントロールすることで、17.75%を維持するように努めます(この作業をオペと呼びます)。この記事では、これまで毎日実施されていた資金を供給するオペが、今週8月13日以降実施されていないことを指摘したうえで、資金市場の資金が足りなくなることで、レポ金利が上昇し、名目では利上げしていませんが、実態としては利上げになっている、と述べています(Bloombergがないので実際の金利は確認していませんが・・・)。あたかも動けない作戦部隊を無視し、実働部隊が実を取っている、ともいえます。これは、日銀がステルス・テーパリング(買入減少)といわれるのと同様に、作戦は変えていないが、実務的に買入量を減らしている、という対応と同じような展開です。トルコの資金市場構造については詳しくないので、この政策がどこまで為替などに影響があるのか存じ上げませんが、効果が出ている可能性はあります。
Amanoさんの解説が必見!
利上げは、資金コストを上げ、経済を引き締める効果がある。それを嫌がってエルドアン大統領は利下げを訴えている(下記)。
一方で、インフレは起こっていて、インフレは通貨価値が下がっていることでもあり、他国通貨に対してリラ安が進んでいる背景(足元は米国・トルコの対立を背景としたショック的要素が大きいが)。
本記事を真とすれば、利上げをしなくても、オペ放棄によって実質的に利上げとなっている。それは大統領がそもそも嫌がっていた経済引き締めにつながっているということ。
そして、政治的な背景も気になる。元々中銀は利上げをしたかったが、そこに大統領の公言もあり実質的介入があったから利上げをできなかったと考えられる。ただ、一方で今は中銀がオペをしないことで放棄をしているとすれば、それは中銀の反乱か?それとも大統領自身も利上げの必要性は分かるが、それを国民に言いたくないゆえにこういう手段を取っているのか。
https://s.nikkei.com/2MkTi8Z
やはり巨額の経常赤字で高インフレ国の通貨は、仮想通貨並みのボラティリティを覚悟すべきなんでしょうね。まだ、ファンダメンタルの評価ができるだけでも仮想通貨よりましかもしれませんが。
ステルス利上げ…金利操作でなく、資金供給量をコントロールとは。大統領に完全擦り寄るかと思いきや、トルコの中央銀行ガッツがあるなと感心する一方で対立の根深さも深刻さがましていると想像されます