知覚を拡張する服「echo」から考える、新しい衣服の在り方
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こちら書かせていただきました。
実際にechoを体験させていただしましたが、「視覚が遮断されて状態で空間を認識する」という新しい感覚が新鮮でした。
ファッションテックという言葉は広まってきたものの、まだまだ民主的なものにはなっていない。
こうした「課題解決型」のファッションテックが、今後増えてほしいと思います。
注目のコメント
個人的には、すっごく良いプロダクトだなと思います!
盲人の方々の為にデザインされた腕時計にEONEがありますが、あの時計も見ることで時間を確認出来ない人の為に、触覚に基づいて作られています。初めて見たとき、言葉で言い表せない感覚を覚えました。
人間の意識は、大部分が視覚に依存しています。それに伴ってなのか、SNSにしろ、広告にしろ、プロダクトにしろ、もっと言うとデザインにしろ、「インスタ映え」という言葉が象徴するように、現代社会は視覚中心の社会です。触覚がもたらす「もどかしさ」、切ない感情ですが、何だか分かる気がします。
人が視覚を頼るのは、あるいは絵や写真に思い出を残したがるのは、他の五感では、ある瞬間の記憶が移り去ってしまうと考えていることに対し、視覚的に残されているものは、いつまでも同じ記憶を想起出来ると思っていることに依るように思えます。
とどのつまり、視覚的な媒体はある記憶を封じ込めることが出来る信憑性の高い感覚だという信念に支えられているように思えます(幻覚や錯視によって幾らでも撹乱されるにも関わらず)。
洋服も、グラフィックを効かせたストリートウェアがかなり多くなってきました。個人的には、テーマも何もない視覚的なデザインには飽きてきています。
新しく切り開かれた感覚の地平に、まだ知らない刹那的な感情があるのなら、触覚による新しい世界を探求してみたいです。「これまで衣服は寒さや暑さなどの刺激を防ぎ、世界と自分を遮断するものでしたが、『echo wear』は、世界を教えてくれるものでした」。
全盲の檜山さん(ダイアログ・イン・ザ・ダーク)が話したこの言葉が象徴するように、服が媒介となって知覚ができるということは、これまでにないイノベーションだと感じました。
さらに、「echo wear 」の着心地の良さ、思わず着たくなるかっこよさが、このプロジェクトの可能性を増大させています。以前森永さんとお話した際、echoについて「これは目の見えない人のための服ではありません。誰もが新たな触覚を使うことでこれで持ち合わせなかった知覚を得ることが目的にあります」とおっしゃっていて、とっても納得したのを覚えています。