トランプ氏、防衛費GDP比4%へ拡大要請 NATO首脳会議
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「ドイツ(や他のEU諸国)がロシアから天然ガスを買うならNATOの存在意義がない」というのも、「だからEU諸国は防衛費を倍以上に増やすべき」というのも論理の飛躍です。ただし、ドイツなどがエネルギーをロシアからのパイプラインに依存している、という現状は根本的な課題ではあります。ドイツやフランスとロシアの関係が、対立を基調としつつも経済的には相互依存もしているのは、19世紀からあったことです。ソ連時代もそれは変わらず、ヨーロッパ諸国には、今に至るまで、ロシアとの関係強化を主張する勢力は多かれ少なかれいます。だからこそ、米国はヨーロッパ諸国がロシア側に引っ張られないように、米国と組むことの利益を示していく必要があるのですが、トランプ政権にはそこまでの配慮はなさそうです。
EU諸国とロシアの経済的相互依存は、冷戦後深まりましたが、それを見直すべきという主張は、トランプ大統領に限ったものではありません。天然ガスについては、米国なりイスラエルのような米国の同盟国から購入するべき、というセールスの意味もあるのでしょう。
トランプ政権の外交の基本路線として、米国は世界各地の安全保障から手を引き、同盟国に肩代わりさせる、というものがあります。東アジアでは日本や韓国に負担増が求められることになります。ってつまり人類の生産性の4%をお互いの喉元に刃を突きつけ合うために使えってことでしょ。壮絶な無駄遣い。そのリソースを、たとえば手を取り合って宇宙を目指すことに使えばあっという間に火星にいけちゃいます。