米国のベンチャーキャピタルが続々と日本上陸 〝不毛の地〟に起業家はぐくむ「土壌」をつくれるか
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注目のコメント
申し訳ありませんが誤報といっていいレベルでしょう。
「続々と上陸」とタイトルを打って置きならがら、本文には一社も純粋なVCの名前がありません。
Plug and Playは米国の老舗大手アクセラレータとして著名ですが、本来の、狭義の定義上のVCとは自らもうたっていないと思います。アクセラレータとは育成プログラムやオフィススペースを提供しその対価として株式等のエクイティを取得する事業です。
もう一社に至ってはシェアオフィス。
未上場スタートアップへの外国資本の導入について、諸外国に比べて日本はゼロに等しい微額であり、鶏と卵ではあるがそれが一つの社会課題である、というのは高宮さんもコメントされているように業界の共通認識だろうと思います。
ベルリンもロンドンもイスラエルもインドはじめアジア諸国にも、米欧のVCやPEを通じた機関投資家マネーが多く流入しており、それが産業活性化のガソリンとなり、ひいては国力増進に寄与しているのです。
その社会課題があたかも解決方向にあるようなミスリーディングな報道は、良い事では無いでしょう。Plug and PlayはVCではないですよね。
もともとPlug and Playの創業者はPalo Altoでカーペット屋を営むイラン系移民だったそうですが、たまたま賃借した2階からGoogleやPayPalが輩出され、PayPalへの出資で一財を築いたこともあって、むしろスタートアップ向けに商売する方がいいんじゃないかということでPlug and Playを創業したという面白いエピソードの持ち主です。これも一つのアメリカン・ドリームであり、「IT成金」なのでしょうね。
ちなみに自分が零細スタートアップをやっていた2011年、彼らが主催するGlobal Expoというピッチコンテストに参加したことがあります。アジアからは自分だけだったのではりきって参加しましたが、その時のシリコンバレー体験が鮮烈だったこともあり、大企業の方々が当地に視察に行かれること自体はいい機会なんじゃないかな〜と思っています。『米国のベンチャーキャピタルが続々と日本上陸』と話題になり、エコシステムが盛り上がるのは大歓迎だ。
一方で、VC事業は根源的にローカル事業で海外のプレーヤーの参入障壁が高い。本当によいベンチャーに投資するには、各国のローカルのエコシステムの最も深いインターサークルに入り込む必要がある。
逆も真なりで、日本のVCの海外展開(=海外のピカピカのベンチャーに投資する)も難しい。難しいからチャレンジしないということではなく、日本のベンチャーの海外展開を支援するためにも、VC事業そのもののグローバリゼーションのためにも、どう攻略するかは大命題となっているが、難しい。
また実際に日本に進出している”プレーヤーは、シード投資家やアクセレレーターが多く、厳密な意味でのいわゆるVCの進出は限定的だ。
米国のTop Tier VCが日本に数多く進出するくらい日本のエコシステムを魅力的にし、彼らを呼び込むことでエコシステムの拡大をさらに促進するのが、ホームのVCの使命だと思っている。