投資銀行部門というビジネス
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投資銀行部門(IBD)ビジネスの分かりやすいまとめです。
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ちなみに、日本で株式資本市場ディール(ECMディール)が儲かるのは、手数料率が高いからです。
ファイナンス規模(公募 + 売出しの総額)が数十億円程度の小規模案件であればファイナンス規模に対して~7%、数百億円から数千億円の大規模案件であれば~4%の手数料が、現状では発行体 = 株主が負担しています。
手数料率は、高止まりしているままです。なぜならば、競争原理が働いていないからです。
すなわち、野村證券、大和証券、SMBC日興証券、みずほ証券など、国内個人投資家へのリテール販売網を持つ証券会社数は限られています(寡占市場)。そしてそのリテール販売網の維持のための甚大な固定費を、高い手数料で回収するモデルだからです。
なお、外資証券会社は、リテール販売網を持たずに固定費が軽いため、本来日系証券会社より手数料を提示可能であるはずです。しかしながら、外資証券にとり、超過利潤を自ら手放すインセンティブに乏しいので、野村證券なりの高手数料率にそのまま乗っかっています。心の中では、「業界No. 1のXX證券よ、そのまま尊大に発行に高い手数料を提示し続けてくれ!」です。ここでも競争が働いていません。
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ちなみに、米国では、ファイナンス規模が数千億円級の大型案件であれば、手数料率は~1%などの水準です。
証券市場の発展の遅れた、ガラパコス日本そうなの。
投資銀行では、自己資本でギャンブルする権利を与えられたプロップトレーダーが一番偉い、と本で読んだことがある。
プロップのようなカネを稼ぎ出す、フロントオフィスが最上級で、選ばれし人間。その下にミドルとバックオフィスというヒエラルキーが出来上がっているのだと勉強した。
今では、その希少性から、貴重人材の代名詞ともなったエンジニア(ミドルオフィス)はそれはそれは酷い扱いを受け、言ってみればトレーダーのslaveのような存在であり、バックオフィスはモグラのように地底に住んでいるという風なイメージを持つに至った。
エンジニアが希少人材となっている今でも、投資銀行というのはそんな感じなのだろうか。わかりやすいですね!
私は大学生の時、3年間、ゴールドマンサックスでアシスタントとして働いておりまして、社会人の基礎的なことを色々教えていただいたのですが、そんな私がいた部署がまさにECMでした。
本稿と関係ないかもですが、ゴールドマンサックスは、成果に対するシビアな姿勢は一般のイメージ通りですが、各メンバーの誕生日はきちんとケーキを発注して祝ったり、会社を辞めても今なお、当時のメンバーで集まったりと、その後日本企業に就職し、別の外資系も経験しましたが、意外と暖かいんじゃないか、っていうそんな一面もある会社でしたー。
きっとお互いプロだからこそ、わかりあえるし、だから暖かい連帯意識が作れるんだと思います。成果や能力でお互いの背中を支えあえない仲間同志の仲の良さとは違う暖かさなんだと思いますね