【リンダ・グラットン】副業はあなたが“変身”する絶好の機会だ
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注目のコメント
ここで述べられている内容は良く目にしますし、NPのコメントでも多い論調ですが、スキルを持った人の働き方だし、皆が「スキルを持った人にならねばならぬ」という意味で「目指すべき姿」なので嘘は言っていないですが、裏側の厳しさも伝えないのがアンバランスと思います。例えばフリーランスが増えているというニュースは、その大部分は非熟練ワーカーが企業からの社会保障カットにあってるだけ、というのは重要なポイントで以前より何度も書いてるので一年前のコメントを再掲します
【以下過去コメントを転載】
以前から書いていることの繰り返しになってしまいますが、「アメリカはフリーランスの比率が高く起業家精神にあふれていて素晴らしい」と言われがちだが、「個人事業主」は、企業が雇用をせずに委託してるだけ、というパターンの割合が高いとのこと。会社から見れば雇用責任も無ければ変動費化でき、社会保険料も要らない、ということで、不安定な労働者の存在を表してるに過ぎない、という一面があることを知ったうえでこのニュースを読むべきですね
例えば、電力会社で設備を点検している人なども、製造業をリストラにされた人が「フリーランス」として働いており、回った件数に応じて「実力主義」で「成果報酬」で支払われる、という例とかを見ると、イメージとはだいぶ違うのではないかと思います。リンダ・グラットンさんの話は、結構大胆なことを言っているにもかかわらず、実は地に足のついた考え方でいつも考えさせられます。
例えば副業について多くの識者は個人の年齢や経験、能力差やスキルの差を無視して、それを是とすることも多いのですが、グラットンさんは、一定の仕事に打ち込んだ後、従来は引退するしかなかった社会が、その経験やスキルを活かして副業に打ち込めたり、かつての収入や財産基盤を元に、起業して見たり、あるいはよりクリエイティブな生き方を求めることができる社会に変わりつつあると主張します。
仕事に打ち込むべき時は打ち込み、一廉のスキルや人脈、経験を積めば、後は好きな仕事や好きな生き方ができる時代がきたのだと言っているわけです。
もちろん最初からなんでもマルチで活躍できる才人だって居るのでしょうが、彼女は決してそういう天才を見ているわけではなく、あくまでも普通の人の視点で話しています。
若い時に頑張ってスキルや社会的基盤を得た人たちが、その後その努力を朽ちさせることなく、様々な分野で活躍できるのなら、それはとても素晴らしいことです。
副業2.0というのがあるのなら、それは一部のマルチな才人によるものではなく、彼女のいうようなごく一般の人たちの新しい生き方を言うのでしょうね。ポートフォリオワークとは分かりやすい言葉ですね。
それはコントで有名になった芸人が、今後芸能界で生き残っていくためにバラエティの司会をしたり、ドラマに出たり、グルメ本を出したりと仕事のポートフォリオを組んでいく作業に近いかもしれません。
これは落語協会で師匠について真面目にやっていれば真打に昇進できる世界とは似て非なるものです。今後は会社勤務の方にも芸人のような「生き残るためのポートフォリオ」が求められるということを、楽しいと感じるか、難儀と感じるか。少なくとも、この流れは変えられないのですから、なるべくルール改訂を楽しむ方向にシフトできると良いと思います。