好調な化学産業にシンガポールが浴びせる“冷や水”
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シンガポールの炭素税について知らなかったが、興味深い変更。
シンガポールはその地理的優位性で、石油化学産業を政策的に振興してきた。自国需要は限られているので、精製しアジアに輸出というモデル。
そのなかで炭素課税は、短期的にはコストアップにつながり、産業競争力を下げる。一方で、世界的に導入が進めば、先行的に導入してノウハウもたまっていることが有利になっていく。
アジアは新興国が多く、炭素税の導入が進むとは限らないと思う(あまり詳しくない領域なので間違えていたらご指摘いただきたい)。それでも勝算がある、もしくはそれで淘汰される企業については、その分のスペースをほかの産業に変えていくということではないだろうか。きつい。
気候変動に対する取り組みがきわめて重要なのは周知の通りですが、環境政策が脱炭素にばかり偏重する傾向は危険だと思います。
二酸化炭素削減ばかりを推進するあまりに無理をして生じたひずみが、結果として廃棄物処理や大気汚染といった別の環境問題に発展しかねないケースもあると思うのですが、炭素税はすでにビジネス化している側面もあるのでここにはあまり目が向きません。
とはいえ、東南アジア諸国の中で率先して炭素税を導入したシンガポールの決断は褒められるべきことだと思います。炭素税については日本でも環境省が真剣に検討している。少なくとも大臣はやる気満々。経団連が強硬に反対してるけど、反対の仕方が駄々っ子みたいで、議論になってる気がしない。
ガソリンなどに含まれる地球温暖化対策税は炭素税の一種と理解。どの程度まで対象や規模を拡大するか、消費税増税を控える中、難しい判断となりそう。
個人的には、再生可能エネルギーの大幅な拡大を促すには必要と考える。化石燃料由来のエネルギーを再エネより高く設定すれば経済合理性が生まれ、需要拡大によるスケールメリットの結果、さらに再エネを安くする機会となりうる。
再エネは、環境の側面から重要である以上に、日本にとっては自給できるという点に価値がある。中東情勢や今後更に進むであろう円安に振り回される状況に陥ってはならない。