シャペコエンセの墜落事故、原因は燃料不足 報告書

コメント

注目のコメント

• 谷村 研人

  国内航空会社 気象予報士

  ・2018年04月28日

  すでに一年以上経過した事故のニュースですが、当初から燃料不足が疑われていました。運航した区間が、この機種では通常ありえない飛行距離であったためです。
  https://newspicks.com/news/1972468/
  
  民間旅客機は普通、目的地までの消費燃料だけでなく風の予報や計算の誤差を考慮した燃料や、目的地から代替飛行場に行って、さらにそこで15分上空待機させられても大丈夫な燃料を最低限搭載して出発しています。
  しかし、当該機種の航続距離と比べると、この最低限の燃料すらも搭載されていなかったのではないかと思われます。こんな無理のある(当然航空法違反です)飛行が計画されたことが驚きですし、パイロットも無理な飛行計画にサインしてしまったことが信じられません。
  
  理由はおそらく、サッカーチームのチャーター輸送という、またとない高額受注の案件をつぶしたくないという会社経営上の理由でしょう。またボリビアの航空当局も、この事実に気づいていながら黙認した疑いがあります(当日提出された飛行計画書上の燃料の燃焼可能時間と、目的地までの飛行時間がほぼ同じであることに気づいていた担当官に、上司がそれでいいと指導したという報道がありました)。
  航空に対する信用を失墜させかねない、このようなやり方は即刻是正されるべきです。一番の被害者は、死んでしまった乗客なのですから。