この連載について
あの「チキン事件」から4年、マクドナルドが遂に復活した。業績は事件前の水準に回復し、今年は約10年ぶりに新規出店に踏み出す。なぜ復活を遂げたのか。そして、日本の「胃袋」の数が減り続け、人々の嗜好やライフスタイルも大きく変化する今、マクドナルドはさらなる進化を遂げるのか。
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世界的ハンバーガーチェーン。直営とFC中心に全国に店舗展開。顧客のニーズに合わせた新商品の拡充を進めるとともに、既存店舗のリニューアルや新規出店にも注力。全国でドライブスルー対応を可能にする方針。
業種
ファストフード
時価総額
9,081 億円
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一方で、健康志向から鶏胸肉や植物肉を志向する流れも気になります。マックも頼る食肉の巨人から、「これからの肉の話」を聞いてきました。
三井物産といえばマクドナルドのポテト流通を手がけていますが、マクドナルド向けの肉パティをつくるスターゼンに追加出資。これからの世界の人口動態と中間所得層の伸びを考えれば、肉というタンパク質を扱っていくしかない、という判断かと思われます。
エネルギー源を考えると炭水化物がメインですが、エネルギーが満たされるとタンパク質で体つくりをする。裕福になれば余裕ができて、健康を考える流れになることからも納得です。
農業協同組合(JA)や漁業協同組合と比較すると興味深いところです。サプライチェーンを構築して、多数の大手飲食業、コンビニ、スーパーマーケット等と提携すれば、これだけの収益が上がる大企業になる、という例です。共同購入とか、組合員から出資を募って銀行業を拡大するよりも、結果的には畜産業を振興して組合員の収益を確保しているように見えます。
東南アジア諸国でも食肉の需要は確実に増え続けていて、頭打ちになっているのはシンガポールくらいでしょう。インドネシアでもマレーシアでも、サプライチェーンの無秩序ぶりが目につきます。中小の仲買業者が無数に乱立していて、衛生面や品質管理も非常に未発達です。スターゼンのようなサプライチェーンが構築されれば、画期的なことになると思います。日本の食肉そのものがそれほど輸出できるとは思いませんが、このサプライチェーンのあり方は、輸出できるのではないでしょうか。
これが、鶏だと2kg、豚だと4kg、牛だと8kgです。ざっと倍になっていくイメージです。
うむむ。なるほど。言われてみれば当たり前の話ですが、タンパク質でカロリーを取るのは大変です。つい油ものを食べたくなりますが、所得の制限がなければ確かに肉を食べたいかもしれない。難しい話をシンプルに語るのは本当に難しい事。
今後、牛へのシフトが起こっていくのか?人口が多い中国が豚→牛にシフトするなかでは、増加をしていっても効率が悪いことを考えると、需給はタイトになりやすく、価格感応度的には他国の需要を冷やしながら成長する可能性もあるのではないだろうか。
元々効率が悪い食材で、かつ日本で飼育すればコストも高い。一方で、一番高い食材ゆえにプレミアムを付けられる余地もある。というわけで、国産和牛については、ブランド力がますます重要になっていきそうなトレンド。