【簡単解説】自動運転のカギとなるセンサ「LiDAR」
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注目のコメント
LiDARは基本的にはTime-of-Flight (ToF)という方法が使われています。これはレーザー光を照射して戻ってくる時間を計測するもの。360度見るためには内部にミラーが必要で、これが高コスト化の原因になっています。自動運転車に搭載されているものは1台あたり数百万円。あと数年でミラーレスLiDARが民生用に登場の予定で価格は数万~数十万円になると言われています。
ちなみに、GPSも複数の衛星から飛ばした電波が端末に到達するまでの時間を使って位置を計測しますが、こちらは超高速で動いているのでアインシュタインの相対性理論を考慮しないと正しく計算できないという代物。こんなところでアインシュタインの理論が使われているなんて驚きです。
LiDARの価格表(一般の方がまとめたページ)
http://buaiso.blogspot.jp/2017/07/lidar.html
一般相対性理論(5.1 GPS 参照)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E8%88%AC%E7%9B%B8%E5%AF%BE%E6%80%A7%E7%90%86%E8%AB%96LiDAR技術は既に百花繚乱だが、Velodyneは既にフォードと百度の出資を得てサンノゼの南に製造拠点を立ち上げている。
ベロダインは既に200mまでカバーするソリッドステートタイプの発売も発表している。今年前半にはサンプル出荷開始だと言う。
http://ascii.jp/elem/000/001/474/1474080/
http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00001/00183/
Quanergy Systems (クアナジー)も量産開始を発表している。
Waymoも自社でのセンサー開発を発表している。
https://newswitch.jp/p/7659
その他、独コンチネンタル、ボッシュ、インフィニオン、仏Valeo、イスラエルInnoviz Technologies、米Aerostar、カナダLeddarTech、カナダPhantom Intelligence、米Strobe、米TriLumina、ドイツIbeo Automotive Systemsが挙げられる。
日系企業ではコニカミノルタ、パイオニア、リコー、オムロンなどが開発に取り組んでいる。
追記
Kenji Aさんのコメントがとても参考になります。
少し追記
半導体は、電気をよく通す良導体と電気を通さない不導体 (絶縁物) の中間に位置し、いろいろな条件により電気伝導度をコントロールできる性質を持つ物質。
一般的には、トランジスタ、ダイオードやLSIなど、半導体の性質を利用した電子部品を総称して使われています。
トランジスタやLSIなど、今日の半導体のほとんどにはシリコン (Si) 結晶が使われています。半導体レーザなどに使用されるガリウム (Ga) と砒素 (As) からなるガリウム砒素結晶のように、2元素以上から構成される半導体を、シリコンなどの単元素半導体と区別して化合物半導体と呼んでいます。
ガリウム砒素 (GaAs) 結晶は、III-V族化合物半導体の代表的な材料で、結晶内の電子の動き (移動度) がシリコンに比べて速いため、半導体レーザの他に超高周波デバイスなどにも使用されています。ライダーはそもそもレーダーの応用です。レーダーの場合は電磁波を発射し、反射して返ってくるところを捉えますが、この電磁波を光の波長にしてやれば、レーザーレーダー、すなわちライダーということになります。
気象分野ではレーダーは雨や雪を捉えるのに主に使われますが、ライダーも使っています。空気中のちり(エアロゾル)の検出ができるため、空港の周りの風の分布や乱れを捉えることができ、着陸前の乱気流を把握することでパイロットの操縦や判断の補助として有効な情報を提供してくれます。
ところが現在はこの仕組みが非常に高価(十億円レベル)なため羽田や成田といった大空港にしか導入されていません。日本には気流の悪い空港が多いので、値段が下がれば気流の悪い地方空港にも導入することができ、安全運航に資することができるのですが。