FB、プライバシー設定機能を刷新 情報流出めぐる批判受け
コメント
選択しているユーザー
丁度自分の研究テーマがSNS上のプライバシーパラドックスです。
要は、人々が日頃からプライバシーに対して不安を抱いているにも関わらず、ネット上でプライバシーに関わる個人情報を自ら公開しているという一見矛盾する現象を研究すること。
何年前も解決策の提言が出てきたんですが、FBのプライバシー設定機能のアップグレードは正直遅すぎた。先行研究のGROSS and ACQUISTI(2005)の調査によると、プライバシー設定をする時、利用開始当初を変更するユーザーはほとんどいないという結果が出ていた。また、変更を行わない理由の一つとして、設定を理解することの難しさが指摘された(LIVINGSTONE2008)。
技術上のサポートだけでなく、ユーザー自身のプライバシー意識を高める必要があると指摘した研究もある(Potzsch 2008)。
要は、FB側だけでなく、ユーザーの皆さんもむやみに自分のプライバシー情報を公開しないように。
注目のコメント
記事とは無関係ですが、あらためて自分のFB上のデータをみるべく、ダウンロードしてみたところ、なるほど、これは多くの情報を含んでいるな、と納得しました。FB上のみならず、メッセンジャーでのやりとりもダウンロードされてきたのには驚き。一番容量の大きいファイルはパートナーとの記録で、過去の記録が一覧できてほっこりしましたが、これが他の人が見られる可能性があるというのは、考えものですね・・・。
①ダウンロード方法
http://bit.ly/2I8r6PO誕生日や友だちになった記念日、いいねが一定数超えた時に勝手に動画を作成してくれるサービスにはポジティブに驚いていましたが、こういう状況になるとネガティブな不安へと逆回転していきます。SNSはリアルな形のあるインフラではないので崩れ始めると一気に瓦解する可能性もあります。フェイスブックの危機感は相当なものでしょう。特に大統領選の結果を左右したかもしれないという宿痾は、トランプ暴走が続く限りついて回ります。
利用者が設定画面に容易にアクセスできるようにしたり、フェイスブックが保管している個人情報を容易に検索・ダウンロード・消去できる機能などが導入されるのは大きな進歩だとは思います。同時に、これを短期間に実現できる技術力にも驚きますが。
いずれにせよSNSのあり方が見直される大きな転換期に入ったと思います。あまり大した話ではなく普段からやっている事を、事件を受けてやや大袈裟に表明しただけですね。
今はデータポピュリズムというか、データ保守主義とリベラルの対立ないしは保守の優勢な傾向が極端に触れており社会、特に米国社会が冷静さを欠いています。