アリババのネット広告収入、今年は2兆円を超える見通し 1社で中国のテレビ広告支出額を超える
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米国ではGoogle, Facebookの広告市場における複占化が弱まり、Amazonが台頭してきているという報道に通じる話。広告ビジネスはeコマースを含めた実購買の決済履歴情報を押さえることが、より広告としてのターゲティングの精度を高める。eコマースに加え、Alipayでオフラインデータを保有するアリババはその点で強い。かつて中国で栄華を誇ってた検索がメインのBaiduを広告市場でも大きく凌駕している事実は示唆に富む。
一方、このニュースには中国の独自性もあぶり出す。中国における全広告支出は約9兆円超、うち60%ほどがインターネット広告だ。このインターネット広告費が全広告費に占める割合は世界でも1、2を争う。そして、多くの人が知るように中国市場ではGoogle、Facebook, Amazon、Twitter、(そしてLINEもw)は事実上締め出されている。マーケットの状況としては、日本でGoogleやAmazon、Facebookが存在せず、Yahoo! Japanや楽天が独占している状況を想像すると分かりやすいだろう。
つまり、中国という巨大なガラパゴスにおける進化の結果でもある。しかし一方で、これは中国を舞台にした壮大な実験場と言うこともできる。このトレンドは必ずしも中国に限った話ではない。グローバルにおけるインタネットプラットフォームの競争戦略における成功要因とは何かを占う上でも極めて重要だ。後半に書かれている通り、中国でGAFAは苦戦しているが、グローバルにまとめて、そこまで大規模でなく広告を打とうとすると、結局の選択肢は中国でも(商材にもよるが)GAFAになる。
例えば、百度(バイドゥ)に広告しようとしても、山のような無関係な他の広告に阻まれて、おかしな結果にしかならなかったりするんですよね〜。本気で出稿するなら、ある程度以上大きな予算と中国語ペラペラの専門家が必須。