日本企業の稼ぐ力、世界水準に ROE初の10%超え
コメント
注目のコメント
本日最後の力を振り絞り、直近決算を利用してROEの算出を行いました(SPEEDA使ってます)。
「日本株式会社」のROEを取得したかったので、ROEは加重平均で算出しています。
【条件】
・国内上場企業の直近財務データを利用
(例:トヨタの場合、直近四半期決算が2017年12月期なので、当期純利益(PL)は2017年1月~2017年12月の数値を合計して算出。株主資本等合計(BS)は2017年12月末時点の数値を利用)
・ROE分母の「株主資本等合計」は、期首期末平均で算出
・金融機関(銀行、証券、保険)を除く
【結果】
ROEは9.95%と算出されました。増益企業が増加すると考えれば、2018年3月期のROE10%超えはほぼ当確と言えるかもしれません。特に、米国減税による自動車大手の純利益増加はROE10%の強い追い風です。いずれにしても、ROE論はまたコメントします。
ちなみに、田中さんがコメントで取り挙げている一橋大学の中野教授の記事は、NPでも話題になりました。「ROE低いのはボラティリティのせい」論は議論の的になっていますね。
https://newspicks.com/news/1794754①は12月のPickで大手証券会社による2017年度予想は9.3%だったが、本記事にあるように10%を超えてくるだろうか?
その期間で変わったことは米国の税制改革と円高。税制改革で短期的に繰延税金負債の戻りがあって利益が大きく増加する企業が大企業中心にある(②)。あと円高は利益は減らす方向に動くが、同時にBSの為替調整勘定も圧縮される。これはROEの分母を小さくするので、プラス要因(過去には利益伸びたが、円安で分母が大きくなってROEが下がったこともあった)。
①https://newspicks.com/news/2680147
②https://newspicks.com/news/2862815
嬉しいことだが、持続的な再投資含めた資本効率の改善が、今後も続いていくことが重要。
<追記>ちなみに、労働分配は明確に上がっている。
http://www.garbagenews.net/archives/2228545.html
労働分配率はあくまで【人件費÷付加価値】。
下記で山極さんがコメント下さっているが労働分配率が一番高かったのはリーマンショック直後、なぜなら分母の付加価値が縮んだから。
分配率じゃなくてまずは実額の伸びが重要。そのうえで適正な利潤がある状態で率を増やしていく議論が起こるのが健全。
https://newspicks.com/news/2813762
労働分配率の推移は、下記でも確認できる。08・09が高いし、11年度も同様。
http://www5.cao.go.jp/keizai2/keizai-syakai/k-s-kouzou/shiryou/1th/shiryo4-3.pdf
<追記終>非常に興味深い記事です。
ROEはレバレッジをかければ、
上昇するのはご存知の通りですが、
個社別には議論するところでも、
全体感では、
オーガニックな経営を行うことでの
経営者の意識が高まった結果と
考えて差し支えないかと思います。
一方で、2016に一橋の中野先生が、
日本企業のROEが低いのは、
ボラティリティが影響しているとの
記事がありましたが、
これが因果関係なのか、
単なる相関関係なのか、
この時は疑問でしたが、
今回のはデータでその関係性が
わかるかもしれません。
日本の利益率はなぜ低いのか
http://bizgate.nikkei.co.jp/sp/article/116114518.html