【3分解説】朝鮮戦争から70年。史上初、米朝首脳会談の衝撃
コメント
注目のコメント
トランプは、ワシントンを訪れている韓国の特使団の報告を聞いて直感的に金正恩との首脳会談に同意したと報じられています。
ただ、時期や場所だけでなく、首脳会談が実現した場合の具体的な議題もまだ決まっていない様子。さらに、一連の出来事は、伝書鳩のように平壌とワシントンを訪れた韓国の特使団による発表のみ。記事にも書きましたが、神は細部に宿る。本当に「非核化」が実現するまでの道のりは果てしなく遠いです。
型破りなトランプの決断は吉と出るか凶と出るか、ポイントを整理しました。日本が「置いていかれた」要因の一つに、我が国の外交の一元化という原則がある。これは戦前に軍が外交をかき回した反省から、戦後は外務省のみが外交を取り仕切るというものだ。しかし外務省は公式な外交関係のある国としか交渉できないため、北朝鮮は範疇の外になってしまう。それで小泉訪朝の際は、「ミスターX」という怪しい人物に頼らざるを得なかった。
今回も日本外務省が頼るのは基本的には米国務省となるが、国務省がタッチしていなければ当然情報等は入ってこない。そうなると安倍総理とトランプ大統領の紐帯に頼らざるを得なくなる。今回、北朝鮮を訪問した韓国側の特使もNSCの室長だ。
つまり外交のラインだけでなく、首脳、NSC、外交、軍事、インテリジェンスという複数のラインを構築し、相手国の意図や情報を常に得ておかないといけないのだが、我が国は外交一元化の原則があるので、複数のラインを構築できないのではないか。「全くフェーズが変わった。米朝首脳会談はリスクが高い。想定していないことが起きる可能性がある」と外務省幹部は衝撃を隠しません。政府関係者は「米国、韓国、北朝鮮それぞれに国内事情がありそれが作用しながら一気に動き出した。日本は置いていかれている感じがする」と危惧しています。
毎日新聞の一面コラムの余録から抜き書きしますーー「ある朝、目覚めたら米中が手を握っていたと考えるとおちおち眠れない」。1950~60年代に駐米大使を務めた朝海浩一郎氏の言葉として外務省に伝わる「朝海の悪夢」だ。それが現実化したのが71年7月のニクソン・ショックだ‥。
ニクソン・ショックになぞらえる報道もあります。日本がかカヤの外にならないように願ってやみません。