「楽天コイン」構想発表 三木谷氏、仮想通貨技術で
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USのTech Crunchが楽天の仮想通貨ビジネス参入について記事を掲載しています。
記事はそ背景として1.越境ECビジネスを通貨建で行う場合に発生する為替手数料やその他の面倒な手続きをカットすることでクロスボーダーの楽天経済圏内での取引拡大が可能になる、2.仮想通貨のバズに乗って、現在のロイヤリティプログラムに関心を持たないユーザーに楽天に関心を持ってもらうの2つを挙げてます。
楽天はスーパーポイントを仮想通貨に置き換えることで、ポイントであれば積まなければならない引当金を削減することができる可能性があります。もっとも仮想通貨を使うことで本当にそのような効果をもたらすことができるのか、ポイントを仮想通貨に変えることを認めるというアレンジがポイントサイドの規律にマッチするのかという問題がありそうです。もしかすると海外ではこうした問題はクリアされていて、だからこそ今回の発表は海外で行われているのかもしれません。
楽天のビジネスはマッチングプラットフォーム型のビジネスで、アマゾンと比べて分散型のモデルといえます。店舗とユーザーをマッチングして取引を生じさせることで利益を得るという形になっているので、Airbnbなどと同じ構造です。ここに主として出店店舗に対するソリューションとして金融ビジネスを乗せて、これをFinTechの文脈のもとにデータビジネス化を加速させていくというのが大きな方向性で、この金融データと新たに手がける物流、ウォルマートとの提携によるリアル店舗を通じたリアル小売ビジネスが吐き出すデータを組み合わせていくという絵を描いているものと思います。さらに今回新たに開始する携帯電話ビジネスは、データ流通のためのネットワークを自前のものとして獲得するものでしょう。Viberを通じたコミュニケーションデータも楽天グループのデータ戦略の要として入っていると思います。
こうしてできたオンライン・オフライン小売、金融、物流、コミュニケーションに関するデータをグローバルに獲得して次世代のビジネスモデルを期すというのが三木谷さんの戦略だと思います。
こうした経済圏を流していくマネーとしてはロイヤリティポイントでは足りません。一国に閉じた経済圏ではないので法定通貨もメイクセンスしません。だからこその仮想通貨、ということなのだと思います。ネット企業が発行するオンラインポイントと仮想通貨は相性が良いでしょうね。しこもそれが実ビジネスでもすでに回っているものをベースに行うとなれば海外からの利用も促進されやすいのでは。
国内では、参入する携帯電話の料金をポイント払いできるようにするでしょうし、楽天の携帯電話だとポイントが数倍つくようにすれば経済圏でグルグル回すモデルもやりやすくなるでしょうね。【楽天コイン】
クリプトカレンシーは一体何のためにあって
どのように使うと社会の役に立つのか、肝心なところが
見えにくい昨今であるが、この楽天の動きを見ると、
地に足がついているし、その要素技術活用に意味もある、
と思う。要は、「ポイント」というはかないものに、キャッシュに近いしっかりしたカタチを与えることで、利用者からみた
信頼感やサービスの利便性を高めて価値付けをしようという話。
こういう形で使うと「通貨」という呼び方も違和感がない。