ブロックチェーンは仲介者を没落させ、生産者と消費者に恩恵をもたらす⁉︎
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「物品や情報を仲介することによって利益を得ているビジネスは、ことごとく消滅」と記事中にありますが、これは少し雑かなと思います。
もう少し丁寧に言うならば「取引当事者の間に立って取引当事者の利益を単に阻害する立場となるブローカーは消滅する」と言えるでしょう。
この議論になるとしばしば「結局、マッチングのためには媒体が必要でしょ」と言われるわけですが、そこはその通りかと思います。
媒体は単なる中間搾取者としてではなく、取引当事者間の目的利益を最大化するために存在するものであれば、それは双方にとって存在してよい中間者なわけです。
しかし、その中間者の意味合いは分散エコノミーの発展とともに性質が変わってくるでしょう。面白いところは、大きなところだけが一方的に勝つという理論にならないところです。
分散エコノミーでは、媒体は特に専門性があれば、小さくてもコンシェルジュやキュレーターになり得るし、消費者に対して新しい価値体験を提案できるようになるというわけです。
むしろ、メーカーやパブリッシャーのようなサプライヤーから見れば、専門性の高い媒体の方が商品を丁寧に取扱ってくれる分、そこからの消費者の方がライフタイムバリューを高く見積もる事も出来るため、媒体報酬を高く設定するという事がプラットフォームに左右されることなく、可能になるわけですね。
その他に存在してもよい中間者といえば、特に「物」を動かす流通です。
これは、効率化すればするほど最少のノードで最大・最速の効率をどうやって構築するかという集中型の観点に着座するので、どんなに分散型の情報ネットワークが発達しても、最小コストで物理的な隔たりを持つサプライヤーとコンシューマーを結ぶ流通機能を提供できるAmazonは最後まで強いし、商社はサプライチェーンを磨き上げることによって、生き残れるわけです。
だから、短絡的に「分散 vs 集中」ではないというのが僕の主張です。
この辺、僕は10年くらい前からずっとやりたいと思っていたことなんですよね…。
そして、未だにこれを目標にしていて、今の事業ではその途上にひつようなパーツを少しづつ作っているという意識を持っています。そこだけは、ずっとぶれません。だから、この分野に関しては、人一倍熱いです。個人間取引や有名店舗以外のショッピングでは、トラブルがあった時の対応への安心感からPayPalなどの仲介者を利用している。ショッピングに限った話では無いですが、ブロックチェーンにより仲介者(中央集権)が不在になった時に、トラブルへの対処や保障、安心の提供は誰が行うのか。それすらもブロックチェーンによって解決されると思うのですが、誰もが理解して恩恵を得るまでは、トラブルも仕方ないのかな。