ところで「理論」って何ですか？：「理論」を知っていると得する４つの理由!?
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頭の体操をしましょう．
このサイトにあるように，たくさんのデータから一般的な理論を導くやり方を帰納法と言います．でもですね．これだと，データが揃っていれば，どんなに滑稽で嘘ぱっちな理論でも科学的に正当な理論になってしまいます．江戸時代の人が言いました．「ナマズが暴れると地震が起きる．地震はナマズが暴れるせいだ．」おかしいでしょう？ エセ科学，擬似科学の横行です．
それじゃあ，本物の科学とニセモノの科学をどのように見分ければ良いのか？ ウィーン学団という集団が「論理実証主義」を提唱した．理論を論理式（「かつ」とか「または」，「よって」など）に分解して，実験や観察によって実証された事実から成り立っているかを調べれば良いじゃんと言い出した．極めて真っ当に見える．ところが，これを厳密に適用すると，相対性理論だろうが量子力学だろうが，あらゆる理論がエセ科学になってしまったのだ．正しい「理論」は一つもない？そんなばかな．
そして登場したのがカール・ポパー．「人間はどんなに頑張っても正しい科学理論を作り出せない．そうではなくて，理論というのは反証による検証が可能なものである．だって，理論は反証による検証でしか正否を決められないのだから．」と逆転の発想をした．「反証可能性」である．「人は死ぬと幽霊になる」理論があったとすると，これは反証のしようがないので，科学理論ではないということになる．
でも「反証」を示すことはできるだろうか？ある実験で反証を示したといっても前提や条件が違っていいたのかもしれない．前提や条件を確認する実験と理論，そのための実験と，無限に続いてしまうのだ．
結局，この世に「理論」は存在せず，すべての科学理論は「反証不可能」なエセ科学でしかないのだ．
こういう「科学哲学」は大学の教養でしっかり教えるべきだな．
【追記】ちなみに，この考えは今はやり（？）の「フェイクニュース問題」にも適用できる．考えてみましょう．中国では「思想」の下が「理論」
物理では、分野自体が、
理論系:数式の計算
シミュレーション系:数値計算
実験系:測定・観測
と別れてますが、単に「理論」というと、もう少し体系的なものを指します。ただ、実際には「相対性理論」くらいでしか使わないですね。
社会人になって、世の中にはたくさん「理論」があると知りました。「○○さんの考え方」くらいの意味ですよね？そして、こうした「概念」が、ある程度、集まって形成される（ゲシュタルト）されるのが「理論」です。
理論とは、概念があつまって、「世の理（ことわり）を説明するストーリー」のようなものと考えられます。
