衰退する大手企業に共通する社内メカニズムとは
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"衰退する会社と元気な会社の違いは、「できる人」の定義が違うんです。衰退企業の「できる人」は、自らの意見を言わずいわゆる忖度(そんたく)ばっかりしていて、社内調整を要領よくできる人。そういう人が偉くなる。"
これは笑えない人がたくさんいるでしょう。というより今の日本企業はある程度大きな伝統ある会社は多かれ少なかれほとんどこれじゃないでしょうか。というくらい多いと思います。『V字回復の経営』は名著ですね。日本語で同書の知見が体系化されて残されていることは本当にありがたいことだと思います。
「強烈な反省論」とありますが、会社が不振に陥ると、「経営者が悪い」「隣の部署が悪い」と誰もが被害者意識を持ち、撃ち合いを始めます。その過程で様々な矛盾が噴出しますが、そうした矛盾はその時になって発生したものではなく、もともと抱えていた矛盾が好調な時には単に覆い隠されていただけ。モグラ叩きで処理しても何も解決しないというのが私なりの学びです。
また「気骨の人事」の必要性が説かれていますが、前々回に話されていた「外科手術」を本気でやろうとしたら、経営者を全取っ替えくらいしなければいけないでしょうね。そうでなければ、思いきった変革なんて、到底不可能だと思います。役職上偉い人を慮るのは、重力と同じようなものだと思う。
伝統的な企業であれば良くも悪くも階層構造があるし、それで育っていくと、一種の常識として「偉くなったら敬われる」というのがインストールされる。新興企業であっても、時間とともに成長すれば、やはり階層構造が出てくるし、どう成長してきたかという系譜を知っている人の発言は自然と重くなりがち。
だからこそ、悪意はなくても無意識的に、それこそ「重力」のように自然と偉い人を慮る組織風土というのはできてしまうもの。
だからこそ、そのトップにいる人が、そうならないようにすることが重要だと思っている。現場に行く、フラットに接する、慮っている事象を見ればそれがステークホルダーにつながっていないことであれば指摘をする。慮らせる事象を見つければ、それが意味がないことを指摘する。
重力に逆らうのは大変。だけど、大変だからこそ、何かをやらなければ重力が勝つ。だからしっかりと逆らうことをしていかなければ、そもそも抗えない。抗えないものだから、多くの企業でこういう事象が発生する。