重力波と光、初の同時観測 銀河で中性子星が合体
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同じ天体から重力波と電磁波がほぼ同時に検出されたものすごいニュース。多くの国と研究者が関わる地球規模のビッグサイエンスの賜物。当然ノーベル賞だが誰が取るのだろうか。
まず、今年の8月に中性子星同士の合体による重力波が検出された。中性子星とは半径10kmで質量が太陽より少し重くほぼ中性子から成る星だ。二つの中性子星がお互に周る連星中性子星は、最終的には重力波を放射しながら合体してブラックホールになると理論的には考えられてきた。さらに、合体前後でガンマ線から電波まで多波長で光を出すことも理論的には数多く研究されていた。また、鉄より重い元素(金やウラン、レアアース等)を撒き散らし、これが太陽系の重元素組成の要因であることも予想されていた。今回はこれら3つの理論予想を全て観測で証明してしまったのだ!
NP的に興味深いのは、太陽系(地球も含む)の金の起源が、中性子星合体によって撒き散らされたものだとほぼ確定したことだろう。つまり、地球では稀少資源の金でできた延べ棒や指輪や時計は、太古の昔、中性子星同士の合体によってできた金のうち地球に到達したものからできているのだ。
実は宇宙論的にも意義深い。というのは重力波検出から波源の距離が分かり電磁波からその位置が定まると赤方偏移から宇宙の膨張率(ハッブル定数)を決めることができるからだ。
>小野さん、論文によると重力波と光の時間差は1.7秒です。ここでその時間差が一目で分かる図を見ることができます。
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https://newspicks.com/news/2561546早崎先生のコメントを読むにあたって、バックグラウンドを説明いたします。
太陽など核融合をしている恒星は、まずは水素をヘリウムにしてエネルギーを得ます。その次にヘリウムを炭素や酸素に、その炭素をナトリウムやマグネシウムに、といった具合で、その星の大きさにもよりますが、作れる限りどんどん重い元素を作ります。
しかし、周期表でいうところの鉄よりも重い元素は、星による核融合では作り出せません。金やプラチナ、あるいはウランやプルトニウムも恒星による核融合では作られない元素です。従来は、巨大な恒星がその最期に起こす超新星爆発によって重い元素が作られると考えられていました。
しかし近年、超新星爆発のシミュレーションでは重い元素の生成率が現実からずいぶん低い値でしかないことがわかり、中性子星の合体が有力視されていた、という背景があります。
そしてそれが今回の観測で実際に証明されたことになり、これがノーベル賞に値する結果だということになります。すごい、、、重力波から光までどの程度の間隔があるのだろう?候補の自動検出→自動通報→自動ポインティングとかしたのかな?その時間に望遠鏡の観測時間を持っていた人はとばっちりだったかもだけど笑