この連載について
売上は昨年の1.7倍の950億円超。時価総額は昨年の3倍の3000億円超ーー。
今、ライザップの勢いが止まらない。
強烈なインパクトのCMのイメージが強いが、アパレルの「ジーンズメイト」からフリーペーパーの「ぱど」など幅広い分野のM&Aを進め、関連会社数は60社以上におよぶ。
「アジアのLVMH」を目指す、「ライザップ帝国」の野望とは?
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関連する企業
RIZAPブランドで展開するジム、ゴルフ、英語、料理分野などの自己実現のためのトレーニングを展開。また、買収含めてイデアインターナショナルやJEANSmateなどの生活雑貨・アパレル、健康食品なども販売。一方、買収企業の減損損失などを背景に、2018年度から売却も進める。
時価総額
2,091 億円
業績
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O企業(外部機会の捕捉=速さ:成長期に適する)とQ企業(内部コンピタンスの強化=深さ:成熟期に適する)でいうと事業レベルではQ企業のど真ん中の事業展開を行う。
でもM&Aにおけるグロース投資(将来に比べて割安な企業への投資:O企業のVC的発想に適する)とバリュー投資(過去に比べて割安な企業への投資:Q企業の事業会社的発想に適する)でいうと経営レベルではバリュー投資というわけでもなく、内部コンピタンスをいかしにくそうな企業を買う。
一見すると事業レイヤーの強みを経営レイヤーではいかしていない、事業戦略と経営戦略がちぐはぐなように見えるが、それがまたライザップの面白いところである、と。
自分自身も、大企業の経営コンサルや事業会社でのM&Aやベンチャーでの経営を通して、この外部機会⇔内部コンピタンス、グロース投資⇔バリュー投資のトレードオフにいつもぶつかってきただけに、この解析は深いし、考えさせられます。わかっていてもぶれちゃうんですよね、最後の意思決定で。
楠木さんのしなやかな戦略論に嘆息しつつ、引き続きライザップの独自の経営戦略をウォッチしていきたいな、と思います。
RIZAPの「事業」と「企業」の解説。冒頭から書かれているが、ここ二つを分けていることが重要で、なぜなら記事にもあるが、事業と企業でO・Qの側面が違うから。
そういえば、この連載でファストリ・ニトリについて言及してきたが、これら2社は基本的にQ企業でライザップはO企業。あまりこのO/Qフレームワークで考えていなかった…
「メンタルのラストワンマイル」という観点では、個人的にはジーンズメイトは楠木先生も指摘しているがこじつけ間がある。ファッションでコミットするというところに行くまでは、単価が安すぎて、顧客層が広すぎる気がする。
一方で「ミニGE」については、人財面では今は中途中心という印象。GEは新卒から育てていくので、それが今後できるかだと思う。そういう意味では自己投資・人財育成という観点では商社にも近いのかもとも思った。
オポチュニティとクオリティ、混在するM&Aは悪手に見えるんですね。楠木先生をもってしても。それにしてもGEと比べられるのはすごい。
"ありがちな「成長志向が空回りした経営」であり、「手段の目的化」"
まだ歴史が浅いので、↑こういうオチもなくはないと思います。
楠木教授によると、企業は大きく分けて、外部環境の機会の拡大に乗る「オポチュニティ企業」と、企業内部の価値の質向上により稼ぐ「クオリティ企業」の2つに分けられます。
そして、RIZAPという事業だけをみると、典型的なクオリティ企業だが、グループ全体でみると、オポチュニティ企業の面もある、と。は、楠木教授は瀬戸社長の経営手腕をどう評価するのでしょうか?
読み終えて、頭がスッキリしました。
ライザップ、ライザップグループは、OとQどちらを追求するか。中核事業のビジネス、グループとしてのM&A戦略、そしてライザップが目指す将来像の仮説。ライザップグループを理解するのに、この特集以上のものはないと思います。
そして、今日の論考1本だけでもお金を払う価値があると思います。(あくまでも私個人の自己投資として)
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「メンタルのラストワンマイル」「自己投資による自己肯定」、これは今までありそうでなかったコンセプトである。「なんでいままでこれがなかったのかな……」と思わされる。ここがRIZAPの秀逸なところだ。
言い得て妙ですね。非常に面白い論考でした。消化しきれていないので、何度か読みたい