クラレ、活性炭世界最大手の米カルゴンを買収 総額約1218億円
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適時開示は下記。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120170921476261.pdf
昨日の終値は13.2ドル、21.5ドルでの買収ということでプレミアムが63%とかなり大きい印象。なお、株価は8月7日くらいまで16ドル前後で、16ドルベースだと34%のプレミアム。8月8・9日で大きく下げて9日終値が14ドル。ただ決算発表は8/4だったので、何が要因で下げていたのだろう?
資金調達は負債で、現時点で増資は想定していないとのこと。ちなみにクラレは約300億円のネットキャッシュ。
11億ドルでの買収で、PSR2倍、コンセンサスベースのPERで約40倍(2013~2015年度は約4500万ドルの純利益で、それベースでは24倍)、PBR2.8倍。ざっと見は高めに見える。
活性炭を扱っており、水処理や空気処理など、様々な洗浄プロセスで使用。日本では元は三井化学・三井物産と合弁を設立、2002年から三菱ケミカルと合弁で三菱化学カルゴンを展開していたが、2005年に三菱側の工場停止、2010年に合弁解消した。
http://www.calgoncarbonjapan.com/about/company/IR情報によると、クラレの利益の8割近くはビニルアセテートセグメント(ポバールやエバール、PVB)。炭素事業は16年度までは「その他」セグメントだったが、今年1月から「機能材料」セグメントになるとともに、炭素材料事業部が発足した。
ビニルアセテート一本足であることに対しては、ずっと危機感があったのだろう。
さて、炭素事業という観点からは、小が大を呑む買収になったわけだが、果たして。