制御不能状態の中国の宇宙ステーション「天宮1号」は2018年1月前後に「地球のどこか」に落ちると予測
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何も特別なことはありません。低軌道の人工衛星はほとんどはこのように故障/運用停止→放置→再突入で寿命を終えます。むしろちゃんと再突入してくれるのでデブリにならなくていいくらいです。もちろん制御落下できればそれに越したことはありませんが。宇宙ステーションなので目立つだけ。アメリカの宇宙ステーション、スカイラブも、ソ連のサリューとも、ロシアのミールも落下して燃やしました。
8トンという大きさも、大型化が進む現在の人工衛星と比べて飛び抜けて大きいものではない。日本が運用する補給船「コウノトリ」は6トンですので、それと大して変わらないですね。スカイラブは77トンもありました。こちらは天宮と同じ非制御落下でした。(スペースシャトルで救出する案があったが、間に合わなかった)。ミールに至っては125トンもありましたが、こちらは落下のための補給船プログレスをドッキングさせて、制御落下させました。
デブリ問題を指摘する方がいますが、問題ありません。燃えてしまうので。このように待てば落ちる低軌道なら問題ない。でも高度1000kmとかになると何百年単位で待たなきゃ落ちないはず。だから、低地点XXkm以下ならば制御落下させることを義務付ける、というような国際的な規制をもうける。これがデブリ対策の第一です。技術ではなく、完全に法律の問題。
次にやるべきが、制御落下が不可能になった中軌道・高軌道衛星のキャプチャ。これが、岡田さんがやろうとしているビジネスですね。制御不能になったら自己責任での回収を義務付ける。すると、キャプチャサービスを使うための人工衛星保険という産業が生まれるでしょう。
(ただし、磯野さんの指摘するデブリ問題は簡単ではないですね。待てば勝手に燃えるものではないので笑)
【追記】天宮とコウノトリの重さがほとんど変わらない、ということは、日本もその気になったらH2Bで有人宇宙船と小型宇宙ステーションを打ち上げられる、ということです。ただ、その気になっていないだけです。リスクを取る覚悟と資金と政治的意思が中国にはあった、ということです。そういえば,2001年にロシア(ソ連)の宇宙ステーション「ミール」が落下するという騒ぎがあり,当時,NAL(航空宇宙技術研究所,JAXAの前身)にいた私は落下予測をさせられたことがあった.でも,これは直前でないと,いつ,どこに落ちるか分からない.おそらく大部分は燃え尽きて,地上に被害はないと思いますが.