米、債務不履行を回避 大統領と議会が合意
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政治的に予想外の展開になってきました。
1)これで「国境の壁」を作るためには「政府閉鎖も辞さず」というトランプの「恫喝」は無効になりました。
2)DACA(若年不法移民への救済措置)廃止問題と合わせて、ホワイトハウスと議会共和党が妙に協調をし始めました。しかも債務上限問題では民主党を先に引き入れるなど、駆け引きが巧妙になっています。
3)個人的に大統領から罵倒され続けたセッションズ司法長官が復権したり、ホワイトハウスが「正常化」しつつあるようです。
4)トランプの「口先だけの劇場型暴言」、トランプならではの「過激な政策」、それとは別の「常識的な保守政策」といった形で、切り分けが進み、相変わらず口は悪いし、ヒドイ政策もやるが、行政府としては機能を始めた感じがあります。
5)つまり「異常な日々の果てに異常な大統領は放逐される」というシナリオが薄まりつつあるように感じられるのです。
6)これで民主党が「サンダース対ヒラリー」で分裂を強めていくのであれば、下手をすると2020年に「トランプ再選」という可能性も見えてくるのかもしれません。ちょっとびっくりのニュース。
ワシントンでも特に共和党議員の間では驚きをもって受け止められているようです。
ハリケーン被災者への救援措置を優先して、債務不履行回避を巡る問題で民主党の案を飲んだトランプ大統領。
共和・民主両指導部との会合に同席し、民主党案への反対を語っていたムニューシン財務長官を途中で遮ったとの証言もあり、改めて予測不能ぶりを示したとも言えるトランプ大統領。
一方でワシントンでの駆け引き経験のなさから、被災者者救援を政治的に利用した民主党の思惑にまんまと乗ってしまったと共和党の一部からは批判が出ています。
債務不履行回避を巡る決定が再び迫られる12月に向けての攻防が注目です。これぞArt of the deal。トランプの面目躍如でしょう。
エンドゲームがこうなる可能性はありましたが、まさか民主党の要求を丸飲みした即断即決とは思いませんでした。「共和党がどうなろうと関係ない」という風情が強まっています。そもそも財政政策は民主党的でしたし、昨年の選挙戦から想像できるトランプが、突如として出現した印象です。
もっとも、こうした動きができるのも、側近や議会共和党の助言に聞く耳を持たない傾向が強まっているから。分断の緩和につながるのか、それとも、ますますの混乱となるのか。面白くなってきました。
まずは、DACAで民主党と組めるのか、注目したいところです。