星野リゾート社長「日本旅館を生まれ変わらせる」信念の背景
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星野リゾート関連の記事や書籍は必ず見るようにしています。本当に勉強になります。本稿での星野社長は、「世界の大都市に1つずつ日本旅館がある、というのが私の夢」で締めていました。なぜ世界でも日本旅館なのか、その真意はぜひ本稿をお読みください。
さて、星野リゾート関連ではたびたび出てくる「所有と運営を分離」という言葉ですが、もう一つ大切なのは、運営する側がブランド化しているという点です。通常、所有側がブランドを有し、運営側が実質の実務や制作を行う場合、いわゆる「OEM」ですね。狙いはコストダウンです。しかし、星野リゾートは、運営側が儲けを捨てて、ブランドを取るという特殊形態です。儲けの多くは店舗側に還元しますが、マネジメント(権限)とブランド(看板)を掌握することで、新しいみずからのチェーンを創る。ここが非常に斬新でした。私も、自分の事業の参考にさせてもらった考え方ですが、市場にモノが溢れかえった後の立て直しには最適なモデルです。目から鱗です。星野氏がいつも語る所有と運営の分離。全く新しい概念でもないのですが、なかなか追随者がいないのは一言で言えば儲かりにくいから。運営(PM=ブロパティマネジメント)は基本的には儲けにくく、儲かるには本当にプロであることが求められるビジネス。もちろんブランドもありますがそれも「客をよべる」というすごい価値。
後半の旅館を輸出する話も何度も目にしてますが、宿泊施設は「文化装置である」という表現が素晴らしと感じました。衣食住まるごと体験できる場であり日本文化との接点を作れる。その意味では国策で推進しても良いレベルの話と感じましたこれもまた日本のソフト輸出のカタチ。素晴らしいです。星のやバリも行きたいけど、実は星のや富士に行ってみたい。
「西洋ホテルを運営するなら、西洋の会社の方がうまいだろうと、皆さん当然思いますよね。同様に、日本旅館を運営させたら、日本の星野リゾートの方がうまいだろうと。
だから私は、日本旅館にすごくこだわっています。この分野ならヒルトンにもハイアットにも負けない自信があるわけです。そのスタンスを特に東京では明確にしていきたいと思っています。」