ブラックホール同士、近づき合体 重力波観測で英チーム
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二つの星が違いの周りをぐるぐると周回する連星系が、やがて時間が立つと超新星爆発を起こして二つともブラックホールになってできたのが、重力波を放射するようなバイナリーブラックホールだというのが大方の見方だったはずだが、それを覆すような研究成果。まだネイチャー誌やarXivにはアップされてないようなので、詳細を待ちたい(※)。
背景には、バイナリーブラックホール(二つのブラックホールがおお互いの周囲をぐるぐる周りながら重力波を放射して徐々に近づいていっている天体。やがて合体する運命にある。)がどうやってできたのか、その起源は何かという問題があります。上にあげたのは連星系起源説ですが、他にもいくつか説があります。詳細ははぶきますが、合体時に放射される重力波のデータを解析するとブラックホールの自転の性質(向きと大きさ)がおおよそ分かります。もし、元々が連星系だったのがバイナリーブラックホールになるとすると、それぞれのブラックホールの自転の向きは揃います。しかし、元々単一で独立に存在していたブラックホール同士が何らかのきっかけで重力的に結ばれてバイナリーブラックホールになったとすると、それぞれのブラックホールの自転の向きはなんの相関もなくランダムでばらばらの向きや大きさを示すことになります。今回の研究では、今までに発見された4(3+1)つのバイナリーブラックホールのデータを解析したところ、それぞれのブラックホールの自転の向きや大きさがそろう確率はかなり低いということを統計的に示し、連星系起源説を否定する結果を得た、ということです。
>武田さん
バイナリブラックホールは重力波を周囲に放射してそのエネルギーを失うので、その軌道長半径が縮まります。また、合体時に時空間の歪みが最も強くなるので、重力波の振幅も最大になります。
>韓さん
例えば星が密集しているような星団内ではそういうことが一定の確率で起こり得ます。
【※】先ほどネイチャー誌にアップされたようです。この論文のプレプリがarXivには6月の頭にはアップされていたようです。
【Nature】
http://www.nature.com/nature/journal/v548/n7668/full/nature23453.html
【arXiv】
https://arxiv.org/abs/1706.01385へー、なんでそんなことが分かったんやろ、と思ったら、早崎先生の解説を読んで納得。なら、そもそも記事をあまり分かっていない記者が書くんじゃなくて、早崎先生に直接書いてもらったほうがいいんじゃなかろうか(笑)