米ガートナー、先進テクノロジーにおけるハイプサイクル2017年版を発表。AI Everywhare。サーバレスは黎明期、ディープラーニングやブロックチェーンは過度な期待
コメント
注目のコメント
米ガートナー社のハイプ・サイクル2017年版が発表されました.
ハイプ・サイクルとは新しいテクノロジーの成熟度を示したグラフです.ハイプ・サイクルは,テクノロジーのライフサイクルを次の5つのフェーズに分けています.
黎明期,「過度な期待」のピーク期,幻滅期,啓蒙活動期,生産性の安定期
私の関連する「Commercial UAVs(ドローン)」を見てみます.「過度な期待」のピーク期を超え,幻滅期に入るかどうかといったところ.昨年と比較してみます.
https://www.gartner.co.jp/press/html/pr20160825-01.html
昨年は黎明期と「過度な期待」のピーク期の間にいましたので,一段階進みました.また,主流の採用までに要する年数は2~5年とあります.
私はここ最近のドローンブームはバブルだと思っています.期待に対して,技術的に未熟な部分が多すぎます.このハイプ・サイクルによると,間もなく,幻滅期,すなわち,思ったほど技術導入が進まず,結果が出ないために興味が失われていく時期に入り,ベンダーの淘汰・消滅が起こり始めると予測されます.「IoTプラットフォームは黎明期を抜けた」とありますが、日本ではIoTを導入している企業の比率は一桁パーセントなので、やや後ろにいる感じですね。
中国と欧米のハイプサイクルがどのように違うのか気になります。
あと今後の展開やインパクトが気になるのは、エッジコンピューティングですね。<※再投稿>
今年も米ガートナー社による「先進テクノロジのハイプ・サイクル」発表の時期がやって参りました。
原文コチラ。
http://gtnr.it/2wOXT7M
先に補足ですが、この記事では「『Blockchain』は昨年の『黎明期』から『過度な期待のピーク期』にシフトした」とありますが、間違いです。「昨年から既に『過度な期待のピーク期』にポジショニングされており、その終盤にシフトした」が正しいです。
以下、簡単にサマリの覚書です。
-----
○2017年のGartner Hype Cycleは、3つの新興テクノロジーメガトレンドに焦点を当てる。
1. Artificial Intelligence Everywhere(あらゆるところに人工知能)→自動運転技術への応用の文脈もこめられている模様。
2. Transparently Immersive Experiences(透過的没入体験)→人やビジネス、モノなどのあいだに自然な形でテクノロジーが溶け込んでいくこと。後述の「Human Augmentation(人間増強)」の話も含まれているみたい。
3. Digital Platforms→昨年も似たようなことを主張していましたが、「Ecosystem-enabling Platforms(エコシステム実現型プラットフォーム)」に近い話だと思います。ブロックチェーンをも包含する表現の模様。
○人間増強(Human Augmentation)の技術は、主流の採用から10年以上が経過しているが、数十億ドルの人間の増強市場を作り出す可能性がある。
○次の補完的技術要素が、ハイプサイクルの中で顕著にシフトしつつある。
・Machine Learning:機械学習
・Blockchain:ブロックチェーン
・Drones (Commercial UAVs):ドローン(商用無人航空機)
・Software-defined Security:ソフトウェア定義セキュリティ
・Brain-computer Interfaces:ブレイン・コンピュータ・インタフェース
-----
以上です。
※本分析の(もう少し)長文版は、Facebookに投稿しました。よろしければご覧ください。
http://bit.ly/2i6MzRp