東芝、赤字9656億円…国内製造業で最大規模
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注目のコメント
5000億円を越える債務超過。それでも株価は290円を越える。
それでも、支持率は30%を越えるのと同じ現象か。
株価も支持率も、一部の根強いファンや平均的でない「物好き」によって作りだされる、指標性を失った単なる数字になってしまった。従前から報道されていた規模の赤字で、驚きはない。15時から会見予定。ちなみにこれまで製造業で純損失が最大だったのは、たぶんリーマンショックの時の日立の8000億円弱。ただその赤字は繰り延べ税金資産の取り崩しがかなり入っていた。税前利益で約3000億の損失。
今回の東芝は税前利益で1199億(損失ではない)で、損失の大分は原発工事に伴う補償金。
株価は前日比で変化なし。日中も発表前後でそんなに大きな変化があるようには思えない。
説明資料
http://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/pr/pdf/tpr2016q4.pdf東芝、赤字額よりも債務超過額の方がよっぽど経営上においては大きな問題だと思いますよ。
本記事では赤字9656億円が大きくハイライトされておりますが、これは2017年3月期の確定が遅れていた数値の話であり、赤字の規模感的には既に分かっていたことです。(まあ、とんでもない数字だということはあらためて認めるところではあります。)
むしろ企業の経営状況としてハイライトすべきは、前期末時点の債務超過額が大変な多額である5529億円、ということの方ではないでしょうか。(この債務超過も既に大枠分かっていた中で確定した話ではありますが。)
【参考記事:東芝「限定適正」意見の有報提出 債務超過5529億円 17年3月期末】
http://s.nikkei.com/2vlVhiZ
赤字が直接原因で会社はつぶれませんが、債務超過後は近いうちに資金ショートが見えていて、そうなれば会社はつぶれますからね。
もう少し補足すると、、
一般的に、赤字額というのはP/L(損益計算書)上の数値であり、企業の「一年間の経営成績のスナップショット」でしかありません。
一方で、債務超過額というのはB/S(貸借対照表)上の数値であり、「企業の歴史とともに積み上がってきた数字=起業時から現在にいたる企業の歴史の結果として経営数値」であり、今後この数字を何とかしないと経営が成り立たないという類のモノです。
さらに補足すると、債務超過とは「債務者の負債総額が資産総額を超える=資産をすべて売却しても、負債を返済しきれない状態」です。
とは言え、負債(=借金)がただちに請求されなければ会社はつぶれませんし、銀行が追加で貸してくれれば何とかなる、という側面はあります。
しかしながら、本日東芝のIR情報にアップされている2017年度の第1四半期の決算短信(※下記URL資料)によると純利益は503億円にとどまっており、債務超過額を埋めるには非常に心もとない数字となっております。
http://bit.ly/2vpqsbJ
というわけで、こちら(赤字額よりも債務超過額)の方がよっぽど経営上としては大きな問題です。
また、東証の規定では2期連続の債務超過を解消できないと上場廃止となります。メモリー事業売却で2018年3月期末までに債務超過を解消できるかは一つのポイントですね。