【高島屋社長】EC、デフレ、高齢化。それでも「百貨店」は死なない
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注目のコメント
昨日のZOZOTOWNのような革新的な成長企業を応援しつつも、チワワがどうしても嫌いになれない伝統企業がこの高島屋さんです。
老舗としてただ古いものを残そうとしてるだけでなく、企業としてなにか大事なものも守り続けているように思えるし、その結果として二子玉川みたいな新しい街の賑わいにも一役買っています。
なかなか言語化しにくい高島屋の伝統企業としての魅力は、
⑴ 大手百貨店で唯一、(失われた)過去20年で地方都市含めて店舗閉鎖を行ってない(それでも他社に負けない黒字を確保)
⑵これまた大手百貨店で唯一、常に女性の取締役がいる(日本の上場企業で初の女性取締役を出したのも高島屋)
⑶免税売場に改装するなどの過剰なインバウンド対応を行なっていない(結果としてインバウンドブームが去った後も業績は安定してる)
といったファクトが輪郭を語っているように思います。高島屋の木本社長のインタビューです。
「日本橋タカシマヤ」の新館建設など、新たな取り組みについて語って頂きましたが、正直なところあまり具体的な将来への戦略が見えませんでした。
守るべきものは本当に百貨店としての伝統なのか。もう一度問い直す必要があるような気がします。髙島屋の木本社長のインタビュー。
髙島屋と言うと、子会社の東神開発はSC運営ノウハウに定評がありますし、JR東海と組んだジェイアール名古屋タカシマヤの好調の理由など「もっと聞くことあったかな」と言うのが正直な第一感想。
例えば、玉川髙島屋ショッピングセンターって郊外型の百貨店を核テナントとしたSCだと思うんですが、テナントに銀座英國屋が入っていたりとかなり特殊なリーシングをしている印象。マンションやオフィスビルとも連携していて街と一体化していう側面もあるんじゃないかな、確か。この中で百貨店部分がどのような役割を果たしているのか興味あります。もちろん東京近郊の富裕層エリアという特殊性あるかもですが、これを深掘りしたら、郊外型百貨店の一つの解が見つかるかもしれません。
また、ジェイアール名古屋タカシマヤは組織運営に特徴があります。ここは親会社からの出向社員はあまりいなくて、プロパー社員が地域に根付いて運営しています。これによりバイヤーさん達は、食品や衣料など扱う分野は変わっても「名古屋及び東海エリアの消費者が欲しいものは何か?」という問いに変わらずに向き合える強さがあります。他社との連携という意味では、こちらも新しい百貨店の一つの解かもしれません。
都心店という意味では日本橋再開発は非常に大きいテーマですので、
・COREDO以降の日本橋の客層変化への対応
・外商を使った富裕層リテーリングの未来形
・物売りだけなく体験型コンテンツの拡充
を軸に整理したら、これも一つの仮説になるでしょうね。
コメント書いていて、「時間が限られる中で、多岐に亘るテーマがある大企業経営者へインタビューするのって大変なんだろうな」という第二感想に落ち着きました(笑)