首相、防衛大綱見直し指示 北朝鮮ミサイル開発で
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日本の防衛政策は本来は運用の問題なのに、憲法の縛りで身動きがとれないので、仕方なくハード主義になっている気がします。しかし、いくらハードがあっても現実的な運用が出来ず、現場では「いざとなったらルールを無視してでもやる、責任は俺がとる」と言う意識が醸成されていき、現実を無視した厳しいルールは、歯止めどころか逆効果になる危険性を孕んでいると思います。
今回の防衛大綱の見直しは、憲法改正より前になりそうです。タイミングが難しいですね。米国との圧倒的な核戦力差を鑑みれば核先制不使用を宣言するのが普通のはずの北朝鮮が先制核攻撃の可能性を明言している背景は、一旦通常兵器による戦争が始まれば体制崩壊に至るのは必至と覚悟して、崩壊前に周辺国を巻き込んでひと暴れするという恐怖を軍事攻撃への抑止力に使おうということでしょう、たぶん。そして北朝鮮の行動様式を見ればそれは十分感じる恐怖。米軍(乃至国連軍)が基地を置く韓国、日本、グアムは当然攻撃の対象です。
習近平主席の訪米中にシリアを攻撃してみせたごとく軍事は大統領の権限ですから、トランプ大統領が言葉通り北朝鮮に軍事行動を取らないとも限りません。地下を要塞化し移動式の発射台を備えるに至った北朝鮮のミサイル基地を我が国が攻撃するのは現実的でない以上、いざという時に備えて今できることは、残念ながらミサイル防衛網を十重二十重に巡らせて必死に防ぐことしかありません。「自衛隊の弾道ミサイル防衛(BMD)について一層の強化を図りたい」という方向で防衛大綱を早期に見直すのは、自然な流れであるように感じます。