西部ガスが送電設備を先行整備 北九州に計画のＬＮＧ火力発電所

コメント

注目のコメント

• 竹内 純子

  国際環境経済研究所 理事・主席研究員

  ・2017年05月25日

  すみません。少し難しい話かもしれませんが、大事な話なので読んでいただければ。
  電力自由化された市場では、発電設備、その中でも特にピーク電源は固定費の回収原資をほとんど得られなくなるという問題が発生します。
  ｋWhの価値だけ取引するという今の市場では、発電設備が提供する3つの価値をきちんと評価できていないので（発電設備は実は、発電した電気＝ｋWh、だけでなく、いざというときにいつでも発電してくれる価値＝ｋW、再エネの変動など電気の微調整をしてくれる価値＝ΔｋWという3つの価値を提供しています）、「電力システム改革の改革」が必要となります。
  その一つがｋWの価値を認める制度（発電設備が「そこにある」ことに対して市場が対価を払う）である「容量市場」の創設が議論されていますが、まだまだ制度設計が議論されているという段階です。
  これだけ事業環境が不透明ななかで、発電所の新設に乗り出すというのかぁ・・という印象です。
  ましてや九州は、再エネが大量に導入されGW中には7割以上の電気が再エネで賄われた時間帯も出てきていますし、川内原発2基に続き、玄海原発の再稼働も近いと見込まれます。
  火力発電所にとっては非常に厳しい事業環境だと言えるでしょう。