日米企業がイージスレーダーの共同開発を検討、ミサイル防衛強化=関係者
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イージス艦の命とも言えるレーダーシステムはAESAと言いますが、レイセオン社はレーダーモジュールに窒化ガリウム(GaN)を使用することで、従来のSPY1D AESAレーダーと比べ約2倍の電力消費で約30倍の出力をだせる画期的なレーダーSPY-6を開発しました。
この新技術により、約800キロ先の航空機や弾道ミサイルを探知することができ、長距離走査能力が大きく向上すると言われています。
ただ泣き所として、長距離には優れているものの、近距離の艦隊防衛やミサイル誘導に難があり、近距離に強いXバンド帯専門のレーダが必要です。
おそらく今回の共同開発は、このXバンド帯用のレーダーのものかと思われます。
現代の兵器はあまりに開発コストが高く、一国だけで賄うのは難しくなりつつあります。
最近、日米共同開発のSM3ブロック2迎撃ミサイルや日英共同開発の次世代空対空ミサイルなど、キーとなる重要兵器で各国との共同開発が着々と進んでいますが、今回もこうした流れの一環だと言えるでしょうね。シリコンではなく窒化ガリウムを使った半導体でレーダーの探知距離や識別能力を大幅に引き上げ、それを陸上型イージスに搭載するのが目的の1つとのこと。
また、北朝鮮の脅威に対処することに加え、日米での共同開発という形を採ることで2014年の武器輸出三原則の緩和を受けた防衛産業の育成・武器輸出が図れるとの見方も出来そうです。