【D.コーエン】経済成長は本当に人を幸せにするのか
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幸福という車の両輪は自己実現と対人調和からなります。それらが連動すると個人ならなりたい自分になることを通して自分も相手も笑顔になること、組織ならメンバーが協調し一体感を生みながらみんなでひとつの目標を達成していくことになります。そのような自己実現と対人調和の交差点は充実感あふれる比類なき体験となります。
おそらく人類というチームは当面の間、経済成長という共通目標に向かって進んでいくでしょう。問題はそのときお互い手を取り合い一致団結して進めていくか、または一部の勝者のために大多数が犠牲になる仕組みのまま進めていくかです。もしも人類が後者を選択するならば、右手の痛みは左手の痛みとなるでしょう。心はみんなつながっていて、バラバラなものは何もありませんからね。「経済成長すれば幸せになる」わけではありません。
しかし、「経済成長しなければ不幸になる」と言えるでしょう。失業者が出るからです。
「経済成長しなくても、ワーク・シェアリングで失業を出さずに皆が幸せに暮らす」のが理想ではありますが・・・
P.S.
江戸時代の日本のように、技術進歩が無く、100年経っても同じ生産力で「全員が一所懸命に働いて、やっと飢えないだけの食料を得られる」なら、失業はありません。義理と人情を大事にして助けあって暮らすことが出来れば、全員が幸せなのかも知れませんね。江戸時代の人に聞いたわけではありませんが(笑)。欧米人、いやもっと限定してアメリカ人的な見方で言えば、世俗的な成功を収めた人(大金持ちや選挙で当選した人)には神のご意思が働いている、と考える傾向があるようです。すなわち、「成功」は良いモノであり、神の祝福を受けている、と。成功は神の恵みを受けているという意味であれば、本人のプライドになります。ゆえに「成功」は素直な意味で、人生の目標になります。だから、人よりも成功したいと思うのがアメリカ的な自由競争社会と言えるでしょうね。
それが良いかどうかは確かに議論としてありますが、人よりも神に祝福されているかどうかで考えると、やっぱり成功して祝福されたいと思うんだろうと思います。
この点、フランス人も同じなのかなぁ。