この連載について
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたち。これらのイノベーターたちは今、何に注目し、何に挑んでいるのか。毎週2人のイノベーターたちに、さまざまなテーマで大いに語ってもらう対談企画。
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With a 150-year-plus history, Nestle is the largest food and beverage manufacturer in the world by sales, generating more than CHF 90 billion in annual revenue.
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ただ、作業だからといって不要ということではなくて、調査分析のインプットを得ながら考える、議事録で人の話を構造的に整理しながら、相手のメッセージと自分のメッセージは何なのかを考える、そのためには「作業」も良いプロセスだったりします。若手でも任された「作業」の中でそれができる人・やろうと意識する人は、やはり成長が著しく早いです。
パワポのスライドは難しいところで、記事にある通り作ると仕事をした気になってしまうという側面もありますが、一方でコンサルタントのアウトプットはとても重要なメッセージを数枚のキースライドで伝えなければならない側面があるため、数枚のスライドを書いては消してを数日に渡って、場合によっては一週間以上やることもあります。
それは生産性が低いのかというとそんなことはなくて、様々なインプットを踏まえて凝縮したメッセージをどう抽出するかという大変濃い時間を過ごしている・一番頭を使って生産している時間という感覚です。
マザーズへのIPOは、CFOが完全にハンズオンで担当。ステークホルダーの要望を踏まえて戦略的にかつ緻密に執行し、ときに厳しく交渉しながら、IPOを実現した。これは「仕事」。
この会社は比較的短期に東証一部に市場替えした。市場替えプロジェクトは、CFOは完全にハンズオフで、チームに任せた。このCFOにとり市場替えは「作業」。
自分はもっと新しい/難しい/付加価値のあることに注力することが、株式価値の最大化に資する
仕事ではなく作業というのは、私が新卒向けの説明会でよく話す内容。自社製品によって、価値を生まない(けど必要な)作業に人間が従事する時間を減らそうというもの。
作業だけやって仕事をした気になってはいけないですよね。付加価値を生んでないなら、お給料をもらえる意味がわからないとまで思っています。
>私はいつも言うのですが、昔、日本が新興国だった高度経済成長期は、安くて質の高い労働力があったから、いいものを安く作れました。<
これも私もよくいう話で、 日本の強さの一員は安い賃金だったんですよね。だから同じクオリティでもアメリカよりも安く作れた。もちろん工夫や改善もあるでしょうが、いまMade in JapanがMade in PRC(中国)に価格で勝てないのと、構造は同じです。
やはり、成功している『働き方改革』はアウトプットにも、目を向けていそうだ。ただ、ある社員が仕事をしているのか、作業をしているのかは、自分だと、「作業か仕事か」の、区別はついても、「どのくらい仕事的か」は自己評価しにくい。さらに、外部からはなかなか評価できないんじゃないだろうか。
そして、資料の作り込みについての記事を読むにつけ思うのがここ。うちの会社の場合は、「自分の次工程に入る社内の人」(例えば開発部門の場合は、開発品を製造する製造課)も『お客様』と定義しているので、『社内向け資料』であっても、びっちり資料が作り込まれていないと、「仕事していない」という評価になるんですよね。その考え方も間違ってないような気もするんだけど、ツライ。
"小倉昌男さんのヤマト運輸も同様です。「宅配」という言葉がなくて、県をまたいで荷物を運ぶのに運輸省の認可が必要だった時代、霞が関に行って話を通してきた。なかったものを作ったわけですから、完全にイノベーターでしょう。
そのあとに出てきたクール宅急便とか、ゴルフ宅急便とか、配達時間指定などはみんなリノベーションです。大きなイノベーションを起こすと、その後の30年、40年はリノベーションで成長していけるのです。"
追記
イノベーターを社内で育てることは現実的でないと思います。イノベーター人材育成と聞くといつも思うのですが、真のイノベーターに近いほど社外に飛び出してしまう為、矛盾してるんですよね。。
PowerPointのスライドは私も昔は凝っていましたが最近は時間の無駄としか思えず苦痛でしょうがありません(笑)
Siriみたいな音声認識機能がついて「この数字を円グラフにして」とか「折れ線グラフにして」とか言うだけで瞬時にそうしてくれる時代、本気で望んでいます。
>高度経済成長期は、安くて質の高い労働力があったから、いいものを安く作れました。世界の先進国に対してコスト的な優位性があったから、イノベーションなど必要なかった。しかも利益を上げなくても、大株主でもあるメインバンクがいて、「配当を出せ」とは言わずに、「もっとうちから金を借りて売上を増やせ」「利益は後回しでいい」と言っていました。今みたいにマイナス金利でもないから、借りたお金の利息を払っていれば銀行も儲かる。それでうまくいっていたのを、「自分たちのマネジメント能力が優れていたからだ」と錯覚してしまったのが、一番の問題ではないかと思います。
>マネジメント人材の流動性も諸外国と比べて低い。みんな下からだんだん上に上がっていって管理職や経営者になるから、受けてきた教育も画一的だし、ダイバーシティーもない。そうするとなかなかイノベーターとしての社長は生まれてきません。日本でイノベーターと言われるような企業のトップは、ほぼ100パーセントがオーナー経営者です。小倉昌男さんのヤマト運輸も同様です。「宅配」という言葉がなくて、県をまたいで荷物を運ぶのに運輸省の認可が必要だった時代、霞が関に行って話を通してきた。なかったものを作ったわけですから、完全にイノベーターでしょう。そのあとに出てきたクール宅急便とか、ゴルフ宅急便とか、配達時間指定などはみんなリノベーションです。大きなイノベーションを起こすと、その後の30年、40年はリノベーションで成長していけるのです。
時代背景について大変勉強になりました。