リアルからデジタルまで。生活者を見た広告戦略。
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注目のコメント
古巣の博報堂のグループ会社博報堂DYデジタルの求人記事。すでに20年近く昔の話になるが、私もシンクタンクからの中途入社組。
わずか5-6年の在籍だったが、博報堂というのは、極めて自由度が高い一方、真面目で本質を追求することに一生懸命な会社という印象がある。官僚的な年功序列や派閥というのも(この規模の企業にしては)希薄だ。
そのせいか中途入社組でも現場で活躍したのち、出世する人も多い。この博報堂DYデジタルの辻社長とは、博報堂時代、マツダでご一緒させていただいたが、確か彼も中途組だ。
私自身の思考性や視点といったDNAの一部は、博報堂で形作られたと言っても過言ではない。既に1990年代から「生活者発想」と称し、消費者データを自社で整備し、現在絶賛大流行中(?)の「顧客視点」やら「顧客中心」のマーケティングを実践してきた。もしかしたら、今のブームは博報堂にとってはちゃんちゃらおかしな話なのかもしれない。
博報堂のクライアントの多くは広告費に相対的に乏しい2位以下企業で、1位企業であったとしても、ニッチブランドなどがほとんどだ。だからこそ、メディア投下量に頼らないマーケティング成果を志向し、「生活者発想」を標榜したのかもしれない。
外から見ていると、圧倒的業界ナンバー1の電通と比べ、博報堂は商売の稚拙さや、理想主義的な線の細さが気になるが、それはそれで私が博報堂を今でも好きな理由でもある。
追記:なお、プロモーション領域外のマーケティングについては、AC、DT、IBMの足下にも及ばない、というコメントがあるが、それはコンサルを買いかぶりすぎだ。プロモーション領域外には、特に博報堂はバブル期から商品・サービス開発やチャネル戦略、価格戦略領域に進出している。むしろ、ハンズオンの実行までタッチするところが強みだ。コンサル会社が実行と言っても、結局SIとテクノロジーの販売をしているだけに過ぎない。一貫して新しい道の模索をし続けている柴田貞規さんのインタビュー記事。
データを基点としたマーケティングの持つ可能性と博報堂DYグループの強みに触れている内容になっています。
広告投資がリアルからデジタルへシフトしているなかで、お客様のマーケティング支援のためにデータを活かしてデジタルとリアル双方でのマーケティング支援を行っていきたいとのこと。
データやデジタルと聴くと、デジタルマーケティングのみに目がいきがちですが、営業や店舗など、顧客企業の「リアル」へ踏み込んで支援していくのは本当にやりがいがありそうです。
マーケッターとしてのキャリアを拡げていきたい人には是非見て頂きたい記事です。データは企業のマーケティング活動を考える上では既に切り離せないものとなってきており、マーケティング活動の在り方を大きく変えてきたように思います。また効果的なマーケティングを行うためには、データをどう読み解くか、それを踏まえて何が有効な施策なのか、WEBでは、リアルでは・・・など考えていく必要があり、より高度化・複雑化しているため、同社のようなプロフェッショナルへ相談する企業はとても多いのでしょうね。
何より、『失敗続きでしたが「そこから新しい道が生まれるなら」と2年もの長期を許容してくれた会社』というのが良いですね。顧客へ新しい価値を提供できるとは言っても長期間の失敗を会社として許容することは、なかなかできることではないです。会社としても難しい判断だったと推測しますが、第3者からみても素敵な判断だなと思います。
こうした会社なら、マーケッターとしての経験値を高めたい方には、良い環境があるかもしれません。