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何故BIの社会実験がフィンランドから始まったのか考える必要があると思います。

かつてフィンランドの国際競争力は世界4位で、欧州最強と言われました。
しかし、現在では一転し、『欧州の病人』とさえ言われています。

2012年から経済は毎年縮小する一方、国民の税社会保障の負担はEU内でもトップクラスに重く、一人当たりの負債比率はなんとイタリアを上回るまでになりました。
今や失業率は9.2%で、北欧諸国最悪です。

フィンランドの没落の原因は対ロ貿易の減少やノキアの破綻、製紙産業の衰退など色々あるのですが、その背後には、高齢化による生産性の低下に加え、労組や高齢者の反対によって過大になりすぎた社会保障支出の削減が進まないことにある、と言われています。

そうです。実はマクロ的な状況は日本とそっくりだと言えるのです。

私にはフィンランドにおける一連のBIの議論が、AI云々は実は全く関係なく、この苦境を脱するための魔法の杖を探す試み、もしくは社会保障費の削減が至急命題な中で、反対者の視点をそらし、社会的なガス抜きをする為の『一種の方便』である可能性が高いのではないかと思うのです。

その意味で、もしかしたら日本でのBI議論も同じ文脈で語ることができるかもしれません。
そう。働きたくても働けない生活保護の仕組みがおかしいのと、最低賃金のおかげでパフォーマンスが低くても会社に居続け、損をさせる人がいるってこと。
AIが人の仕事を奪うからという話でなく、今回のような文脈でBI導入を前向きに検討することには賛成です。
ただし、日本は失業率がわずか3%で、社会保障費のGDP比も高齢者年金の負担が重いわりにはフィンランド等よりはるかに軽く、公務員が全就業者に占める比率も世界最低水準です。
日本が率先してBIを導入する合理的な理由はありません。
セーフティネットの充実は図らなければならないと思います。ただし、社会全体で見れば誰かが付加価値を作り出さなければその分配もできない。魔法の杖なんかないんです。

AIがやってくれると言いますが、将来そういう時代になったとしても、結局資本主義国家では資本家は株主であり年金なので、最終的には国民に還元されます。一気にベーシックインカムにまで話が飛ぶのではなくて、地道に現在の制度における付加価値の増大方法とその配分(たとえば株主還元、たとえば消費税による社会福祉制度の維持)を考えた方が、はるかに生産的な議論になります。
BIは究極的には人間の働くということに対する見方を変えることが、人類社会に与える一番の影響だと考えます。
これは単純に「仕事探しをするのか」という短期の問題ではなく、子供の教育など、そもそもの人生戦略全体に影響を与える。
また、働くことの見方を変えるというのは今世界のTopの収入を得ている層でも同じで、スーパーセルのイルッカ・パーナマンのような行動が前提になる。現在でもビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグのように財産の大半を寄付に回している人たちがいるが、それを税という形で財源にしないといけない可能性が高い。
そういう意味では資本主義でありながら、社会主義の理想を叶える形になり、産業革命以降続いた社会システムのイデオロギー論争にも決着をつけるかもしれない。
フィンランドを含む北欧諸国は、手厚い福祉や教育の無料など社会的セーフティネットで有名なので、良く事例に出される。国の規模も大きくないので、BIの実験場としては良いかもしれない。
ただ、知っておくべきことは、その社会インフラを支える高い税率と国民の思想。「貴方は自分の収入の半分以上を国に喜んで差し出しますか? その代わり国が色々と面倒見ます」の問いに「喜んで」と答えられる共生の思想がないと、表面的なBIの導入や高福祉政策は大きな歪みを社会に生みだす。
あー日本でも特区とかでBI試してみたい!
ベーシックインカムを手厚い福祉政策と見るべきではないとのこと。

ベーシックインカムの導入により労働生産性、人材の流動性が高まる→社会全体の生産性が向上する→イノベーションが生まれ経済も発展する→時間に余裕のある生活者が積極的に消費する・・・
という流れが理想なのかな。
行政の現場で働く人たちと話をすると、出来る事があまりにも決められている為に、ルール以上の事でサポートが出来ず歯がゆい部分もあるという話を伺った事もあります。この辺りはBIのみならず、行政でサポートできる枠組み以外に、新しい形での仕組みを作り支援できるような選択肢が今後日本でも一層求められていくだろうと思います。
フィンランドとシリコンバレーが全く異なるニーズからベーシックインカムという解決策に注目している事は驚きでしかありません。
もちろん日本はフィンランドに注目するべきだと言うのがよくわかります。
この連載について
すべての国民に対して生活に最低限必要な収入を給付するベーシックインカム(BI)。2017年は、フィンランドで国民の一部に、約7万円を配るパイロット試験が開始されるほか、米国でも、ベンチャーキャピタルの「Yコンビネーター」が試験を計画するなど、BIがいよいよ進み出す大きな年となる。社会保障だけでなく、国民の「働き方」を大きく変え得るBI。なぜ、今世界でBIが必要とされているのか、日本で導入される可能性はあるのか、ムーブメントの最先端をレポートする。