この連載について
プロピッカーとNewsPicks編集部のメンバーを中心に、NewsPicksに集ったプロフェッショナルが日々ウオッチしている専門分野の「2017年」を大胆に予測。ビジネス、テクノロジー、政治経済、世界情勢、そしてイノベーションなど、各カテゴリで2017年のトレンドになりそうなムーブメントや知っておきたいビジネスのヒントを指し示す。
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大きく分けるとヘルステックは、医療か健康かという軸と、患者関与の有無の2軸で分けられます。私の関心が「医療×患者」の領域に強いため少し偏っていると思いますが、そのあたりご容赦頂けますと幸いです。
医療ヘルスケアは社会課題として意義深く、ビジネスとして興味深い分野です。
引き続き発信していきます。
一つ目、「AIは当面膨大なデータがインプットされ、ある特定の目的に最適化された形でアウトプットする役割で進化が進む。」
→現場感覚としてもその通りだと思います。そして、それを利用できる能力の差が内科領域(診断領域)で先行して広がると思われます。
二つ目、医療メディアについて「正確な医療情報を追い求めるとあいまいさや複雑さが避けられずユーザー満足度が低い。」
→問題解決という場面において、現場の医療とネットの医療との間では「各種検査が出来る/出来ない」で当たり前ですが臨床現場の方が圧倒的な有利です。そして、医師の重要なスキルの一つとして、「問題解決を図るための情報を問診で引き出す」というものがありますが、ここは将来早々に、AIに取って代わられる分野とも思います。このあたりが医療メディア発展の入り口の一つになるかと思います。
三つ目、「遠隔診療を環境として論じるのか治療手段として論じるのかによって変わってきますが、ここがまだ整理されておらず議論が必要です。」
→とても腑に落ちました。実は、メドレーの遠隔診療担当の先生がわざわざ来院してくれてお話を聞いたことがあります。そのとき、勤務医としての自分の立ち位置で遠隔診療システムを利用するとすれば、コミュニケーション手段に重きがあるかな、と感じたことでした。これが遠くではより良い治療結果に結びつくものだと思ってはいますが。
大変勉強になるとともに、タイトルの『医療サービス従事者の「信念」が問われる年に」から医療を通して世の中を良くしたいという豊田先生の強い思いを感じ取りました。
ただ、文中にあるように、どんなにテクノロジーが進化しても、最終的に責任を負うのは医師であり、今でも医師の皆さんはそれなりの責任感を持ち、診療科にもよりますが、本当に重労働をこなしておられる。テクノノジーの更なる進化も必要ですが、医師の待遇改善も考えるべき時期ではないかと思います。医療費を抑制することも必要なので、まずは無駄な投薬や通院をやめさせて、少しでも医療従事者の待遇改善に回せないか。
その点ヘルスケアの場合は、メディアから病院への送客は規制で制限されているし、健康保険によって患者負担が小さいので受益者のコスト削減インセンティブが小さいという構造的な難しさもある。
一方で、"健康"という誰にとっても共通で、しかも大きな価値はないし、日本ではマクロで見た時の医療費削減が課題なのは疑いの余地がなく、製薬メーカーから流れてくるマーケティング費も莫大だ。
規制が制約が大きいからこそ変革動きは遅かったが、いざ変革を起こせるととてつもないチャンスとなる。
AIに関しては日常の医療現場での活用にはまだ時間がかかるだろうと思います。
しかし今後AIや遠隔診療の進歩により医療がより患者さんに身近なものとなり、医療サービスの質の担保、医療従事者の労働条件改善などに寄与できることに期待したいです。
AIの導入による医師の診療業務負担の軽減は可能なのではと思ったが、現場の声は懐疑的?とのこと。
難病の診断及びそれに対する処方の意思決定と言うよりは、「医師が診るべき人」を選別するためのファーストステップとして導入はできないのだろうか?
それは病院の診療室であってもいいし、究極的には自宅のロボット、ドローンの巡回診療など…
IT系の進歩は大きな投資なく南米でも導入できることが多いだろうから是非日本で先進的な活用方法を確立して世界に広げて欲しい。