経営者は資本市場の理想と現実を どう咀嚼し、対峙していくべきなのか - 論語と算盤と私
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「お金は大事だし、資本主義の仕組みは非常によくできているけれど、それを人間がどう活用するかが最も大事だ」ということが、『ファイナンスの哲学』の中でお書きになりたかったことだそうですが、こうした課題意識に関連して教育に触れていらしたのが、本書を読んでいて興味深かった点です。
教育を過信してもいけませんし、なんでもかんでも教育任せにしてもいけませんが、多くの問題意識を掘り下げていくと、得てして教育に行き着くものですね。特に幼児教育や義務教育については、より政策的な課題としての優先順位を上げるべきではないかと感じます。
また、NPOに関する堀内さんの取り組みも興味深い点です。時としてNPOに関わる方々は、人の理性や善意を信頼しすぎていたり、根性論に陥っているように見受けられることがあります。せっかくの志を実現するための仕組みを作るために、資本主義の観点を援用する余地が大いにあるのでしょうね。
なお、当日はメガネを外してらっしゃいましたが、実物の堀内さんは写真よりも柔和な印象の方です。「お金は大事だし、資本主義の仕組みは非常によくできているけれど、それを人間がどう活用するかが最も大事だ」というのは同感。シンプルなことですが、私自身、自分たちの会社で金融教育事業を行う動機がどこにあるのかを再確認させていただいたように思います。
教育対象は「若ければ若いほどいい」というのは同意である一方、自分自身の経験からいうと現状、日本国内の金融リテラシーの水準からすると、子どもから大人まで金融教育が必要な状態だと考えています。一方で、残念ながら国単位の金融教育は金融庁がようやく本腰を入れ出したかなといったところ。こういった状況からすると改めて自分たちも含めて民間主導で金融教育に注力していくことの必要性を感じます。お金は個人や企業が持続するために重要なもの。とはいっても「お金に使われる」ようになるのは本末転倒で、教育は本当に重要だと改めて感じる。下記に引用させていただいたが、人間がどう活用するかが重要。
あと、仕事としても個人としても「お金とは何か」を考え続けることは、自分の一つのライフワークと思っている。資本市場の発達など、時代と併せて変わっていくことと変わらないこと、また変わった勢いで実態からオーバーシュートすることもあるが、オーバーシュートを真として一層分かりにくくなっている部分もあると思う(オーバーシュートしたというのも事実の一側面ではあるが、AI万能論とかは個人的にはいつか来た道にしか見えない)。
『堀内 ですよね。私が『ファイナンスの哲学』で書きたかったのも、お金は大事だし、資本主義の仕組みは非常によくできているけれど、それを人間がどう活用するかが最も大事だ、という点です。』