[東京 2日 ロイター] - 富士重工業<7270.T>の吉永泰之社長は2日の決算会見で、米国市場での販売奨励金(インセンティブ)は1台当たり1400ドル程度まで若干積み増す可能性はあるが、業界平均までは上げず、「ビジネスモデルは守りながら、販売台数を増やす」との方針を強調した。

スバル車の1台当たりインセンティブは現在1200ドル規模だが、吉永社長は「若干積み増してもいい」として1300―1400ドル程度までは引き上げ可能とする一方、「業界平均の3000ドル規模にはしない」と述べた。一方で、他社に比べて高めとなっているリース料については「競争力高めた価格設定にしたい」と話した。

吉永社長は、米国での全体需要は「急激に落ちるとは思わないが、ピークアウトした」とみており、「楽観はできない状況」と述べた。ただ「スバル車は全体需要に支えられて伸びてきた車ではない」とも指摘し、需要に対して在庫不足となっているだけで、先行きは「あまり心配してない」とも語った。