製造業では過去最大規模の倒産、元・プラズマテレビ等を製造していたパナソニックプラズマディスプレイが特別清算申請へ、負債約5000億円
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国内の薄型テレビ競争は最終的に勝者なき戦いになってしまったような気もします。いつの時代も祭りの後始末は面倒でちょっと寂しい気持ちになります。
パナソニックがプラズマテレビ生産子会社を清算。既定路線であり、既に巨大工場だった尼崎の売却も済んでいるものの、会社も清算と。
結局、台湾、韓国のメーカーが次々とパネル工場に投資した液晶パネルの方が部材コストも下がって、最終的なパネルのコストまで下がっていき、プラズマテレビは競争力を失っていった。パナソニックがプラズマの工場投資を始めた当初は40インチ以上の大型であればプラズマテレビの方がコスト的にも有利、と言われていたが液晶パネルはその不利も乗り越えてどんどんマザーガラスの大型化に挑戦し、プラズマテレビのコストを下回っていき、プラズマテレビはコスト優位性を失った。
また動画描画性能ではプラズマテレビの方が未だに有利だが、液晶テレビ陣営は倍速駆動などのソフトウエア的処理でこれに対応、一般消費者にしてみればそれほど大差のない画を作り出した。これによって、一般消費者からすればコストも高くぱっと見て優位差の無いプラズマテレビを買う理由は殆ど無くなってしまった。
パナソニックのプラズマテレビは私も今でも使っていますが動画描画性能という意味では今でも液晶テレビよりも比較にならないほど美しい。倍速駆動は今でも動きが不自然だと感じるし、日本国内の液晶テレビは実は昨今のモデルの方が地デジ化の頃よりもレベルが落ちているという技術者もいるくらいです。カラーフィルターの質、など…。
津賀さんの名前ははこれからもプラズマテレビをなんとか清算した男、としてパナソニックの社史に刻まれるのだろうなあ…パナソニックは子会社に対する債権の含み損に関して、特別清算につき損金算入のスケジューリングができるようになって、繰延税金資産を計上できるようになります(PL利益計上)。
総額では、5000億円の税率30%で1500億円の市場が織り込んでいないアップサイド。
以下、一般論です。ワンタイムの繰延税金資産には最初に保守的に評価性引当金を積んでおいて、今期は控えめに利益計上。そして理由を付けて毎期ちょろちょろ評価性引当金を取り崩せば(=繰延税金資産を計上していけば)、当期利益の座布団を毎期敷けて、将来の利益作りの観点で便利です