「人事コンサル」が大量失業!?米国で「HRtech買収」が花盛り
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注目のコメント
現役の人事コンサルです(笑)。
この文章を書いている岩本氏はKBSの特任教授であり、HRテクノロジーコンソーシアムを主導しているということもあり、HRtech領域の第一人者のおひとりです。
http://hrbigdata.net/hp/
人事コンサルタントがHRtechとどう向き合うのかということは業界として広く認識されているテーマではありますが、この文章はかなり雑。編集部はもう少しちゃんとした文章を書いてほしい。
外資系の人事コンサルファーム(もしくはチーム)は総合系(Big4)かブティック系(マーサー、ヘイ、タワーズワトソン等)に大きく分かれます。前者はもともとプロセスやシステムに関するサービスを持っていたためにHRtechをビジネスに活かそうと試行錯誤している印象。後者はグローバルではシステム系のチームをもっているファームもありますが、日本ではあまり熱心ではない印象(マーサージャパンの社長が元IBMの鴨居氏になり、テクノロジーにシフトするのかな、という気もしますが)。
日本の人事部は長年「勘と経験」に頼りながら業務を行ってきました。それでは経営に対する説得力に欠けますし、施策の実効性等の検証は難しかった。これからはデータに基づいた意思決定が必要になり、人事コンサルはそのサポートをしないといけません。ということで、人事コンサルの提供するサービス内容は変化するとは思いますが、「大量失業」という事態を招くとは思いません。もちろん、その過程では「勘と経験」のみを武器にしていたコンサルは淘汰されるとは思いますが。。。
各社の取り組みの様子はこんな感じ(一例です)。
デロイト
「データを武器に、人事が進化する
~ピープル・アナリティクスのトレンドと導入の第一歩~(前編)
新たなデータ活用が可能にする未来予測と、行動や感情の「見える化」」
https://jinjibu.jp/hrt/article/detl/techtrend/1575/
PwC
「データ分析が明らかにした従業員の退職と、上司の能力の関係」
http://diamond.jp/articles/-/67906あくまで新システムの導入がさらに加速するという動きであり、システム運用を含めた人事コンサルの仕事は当面無くならない、むしろ増えるように見えます。
労務管理や人事評価などシステムでやりやすくなる部分も大きいのでしょうが、人にかかわる話である分、人による運用が不可欠だと考えます。労務管理については、管理した勤怠情報をもとに適正な勤務とは何かを定義し運用することは、直近で取り沙汰されているように一般解の無い難しい問題で、各企業が理念を持って個別解を追求していくことが必要です。人事評価も、納得性を持たせるということがとても難しく、人による運用が不可欠と思います。
上記のようなことをさらに高度にデータを使いながら支援していくことに人事コンサルの価値は変わっていくと思うので、その意味で生き残りが大変という話だと思っています。実際、日系の人事コンサルと言われているところはたくさん就活の中で見てきたけど、社員の多くは「人」が好きな人が多い。これは良い意味でもあるんだけど、なぜかテクノロジーに対して軽視する傾向があるように思う。
結果的に、属人的なサービスを提供しがちで、「ああ、これは長生きしないな」と思ってコンサル系はキャリアから外れた。