7&iHD、当期益は前年比半減に下方修正 606億円の減損計上
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注目のコメント
コンビニ事業の営業収益(売上高ではない)が大幅な下方修正となった主因は原油安と円高です。
コンビニ事業の営業収益は15年度で2兆6,700億円でした。店頭ベースの「売上高」は7兆円を超えてましたが、セブンの店舗は主にフランチャイズ加盟店ですので、営業収益としては加盟店からのロイヤリティ収入(売上高の約15%)が計上されるのみ。
例外として、直営店の場合は店頭売上高=営業収益。
それから、米国のガソリン販売は小売/卸売免許ともに本部が持っているので、ガソリン販売金額(めちゃくちゃ利幅は薄い)もそのまま営業収益にカウントされます。
すると、15年度のコンビニ事業の営業収益の内訳は、
⑴日本の加盟店からのロイヤリティ 26%
⑵日本の直営店の売上高 4%
⑶米国の加盟店からのロイヤリティ 9%
⑷米国の直営店の売上高 12%
⑸米国のガソリン販売額 46%
⑹その他の国地域での収入 3%
利益貢献度では日米のロイヤリティ収入が圧倒的に重要(そのまんま利益だから)ですが、粗利益率が1桁%に過ぎないガソリン販売がテクニカルに営業収益の半分を占めてます。
今回の営業収益の下方修正はこのガソリン販売のところが下に振れただけ。原因はガソリン単価の下落と円高です。
ガソリンは単価が変動しても販売マージンは20セント/ガロンに適宜管理されます。コンビニ事業の利益見通しがあまり変わってないのはそのためです。
(以上が追記)
Katoさん、T Takuさん、後ほどコメントします。セブン下方修正、①が原文。ただ、減損部分より、コンビニの下方修正が気になる。営業収益で前期実績に対して+1.8%予想だったのが、今回約10%下方修正して、前期比-8.1%とマイナス成長になっている。営業利益も下方修正はしているが、まだ前期比微増の予想。
元々の市場の期待値がどうだったのかとか知らないところではあるが、2016年2月期も前期比に対してマイナスだった。②の月次見る限り、既存店は国内外ともに昨年度も今年度もプラス、また店舗数は減少していないはず。2016年2月期は米国についてはガソリン価格下落の影響が大きいと短信にはある(米国のコンビニはGS併設が多い、このガソリン部分は既存店に入っているのだろうか?)。あとは、円高なので、円貨換算で海外事業は目減りするのはあるが。なお、7月7日の1Q説明会時点ではニッセンの再建プラン検討中で正式な業績予想ではないが、そこでは為替は115円前提、その後8月2日に予想を発表したがそこには前提となる為替レートは記載なし。
①https://www.release.tdnet.info/inbs/140120160929403279.pdf
②https://www.7andi.com/ir/financial/monthly_highlight.html
<追記>東証の業績予想修正の修正義務は、開示済み予想から売上高(営業収益)で10%以上、各種利益段階で30%以上の変動があった時に発生。それ以外の修正開示は任意。今回、この基準に引っかかっているのは減損による純利益部分だけ。それがそこへの説明が多い背景だろうが…なお、営業利益の下方修正への寄与度としては過半がスーパーで約1/4がコンビニ。<追記終>