日本の低成長率の原因は、少子高齢化ではなく「仕事嫌い」?
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仕事っていうのは他の人がやるには時間も手間もかかるのものをやる事によって対価を得ること。そんな認識が広がっています。
当然仕事がじぶんの好きなことならいいのですがそうとも言えないことが多いですね。
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意外なことに、江戸時代末期くらいの外国人の日本人評価を見ると、だいたい全員「こんなに働かない国民は見たことがない」なんて書いてあります。
実際武士の宮勤は、10時出社で14時退社。その間1時間の昼休みがあったので、実質3時間だったと言われています。
つまりつい100年ちょっと位前まで、日本人は仕事が嫌いで、遊んでばかりで、働かない国民性だったのです。
では、仕事嫌いで働かない国民性だった日本人がなぜ勤勉な民族に早変わりしたのか?
確かなことはいえませんが、近代という時代がそれを要求し、教育がそれを後押ししたと考えられます。(要はやる時はやる、というのも同時に日本人の国民性なのです)
しかし今の時代は、人間が勤勉であることを徐々に要求しなくなった、あるいは評価しなくなってきました。
逆に身を粉にして働くなんて言えば、ブラック企業とか言われて袋叩きにあう時代です。
とすると、仕事が嫌な人が増えているというのは、実は本来の日本人に戻っているだけなのかもしれません。
一方で日本人は歴史的に異常に凝り性な民族性で、同時にそれを高く評価する文化を持っており、それが近代化の原動力となったという説もあります。
そう考えると、イヤイヤ仕事をするくらいならとっとと辞めて、好きな仕事に熱中する、というのは意外と日本人に合っている働き方なのかもしれません。
もしかしたら、そういう労働観の転換も、今後はどこかで必要になるかもしれませんね。本当は今の仕事が嫌いなのに、日本では同じ会社に長く勤めるほど恩恵が大きい就業慣行があるため、結果として労働市場が硬直化し、潜在成長率の足を引っ張っている側面もあると思います。
アメリカでずっと働いて、アメリカの大学でアメリカ人の学生に就活指導をして感じたことですが、日本の会社とアメリカの会社は雇用システムが全く違っていて、それが日本人のやる気をなくさせる原因になっているのではないかと思います。
アメリカの場合、会社に就職するというよりも、スペシャリストとして部署に就職するという感じです。例えば、人事部に就職したいならば、人事部に就職するためのバックグラウンドを積んで、就職した後は人事のスペシャリストとして働き続ける。人事のスペシャリストなのだから、例えば、上の命令で経理部に移らされたりなんてことはあまりありません。もし本人が経理部に移りたいならば、そのために勉強して資格などを手に入れて、積極的に経理部に移る活動をしなければ異動することはできないでしょう。
アメリカでは自分で専門分野を定めて、その専門分野での就職活動をするし、専門分野での経験がないととってもらえないので学生のうちからその分野でインターンシップなどで経験を積む。自分が望む専門をほぼ完全に選ぶことができますし、就職したら、自分の専門と関係ない部署に異動させられることはほぼない。なのでやりたくない仕事をやらされることはそうないのです。
本人の意思に関係なく上からの命令で異動させられる会社に対する愛着がなくても、私は不思議だと思いません。働きたいというインセンティブを与えないシステムが悪いのであって、日本の若者が悪いとは思えない。