新着Pick
296Picks
Pick に失敗しました

人気 Picker
散逸適応という概念は面白い。プリコジンの提唱した非平衡物理学における散逸構造理論(※)がベースにある。散逸適応とは、物質は周囲とのエネルギーとのやり取りの中で、エネルギーの散逸がより効率的に進む方向に構造化することを指している。荒く言ってしまえば、これがダーウィンの進化論の物理学的な解釈だというのだ。誤解を恐れずに言えば、環境に適応するというのは、環境とのエネルギーのやりとりが最も効率的に行われることだと言い換えてもよい。もちろん、イングランドの言うようにこの理論はまだ未完成であるので、この解釈が正しいかどうかははっきりとは言えない。だが、読んだ印象では、ダーウィンの進化論を再定義する以上のポテンシャルがあると感じた。生物の起源に対する物理学からのアプローチといって良いだろう。最近、NPでも特集で組まれた以下の記事とあいまってタイムリーだ。
https://newspicks.com/news/1723306?ref=user_238932
私見だが、記事中でイングランドは謙虚に徹していたが、生物物理学、特に非平衡物理学が専門の研究者達は、自己組織化による秩序構造プラスαが生命の起源になりうると考えているのではないだろうか。今後のこの分野の発展に期待したい。

※自然界に秩序ある構造が自発的に生成されるというのがプリコジンの提唱した散逸構造理論だが、これは一見すると、熱力学第二法則であるエントロピー増大の法則と反している。なぜなら、エントロピーというのは乱雑さを表す物理量であり、不可逆な変化が起こるとき乱雑さが必ず増すというのが第二法則の意図するところだからである。しかし、外部とのエネルギーのやりとりのある開放系では、大局的にエントロピーが増大していさえすれば、局所的にエントロピーが減少して(乱雑さが減って)も良いのだ。この局所的なエントロピーの減少はゆらぎによって起こる。このとき、自己組織化して高い秩序構造が作られるのだ。

【参考文献】
http://www.englandlab.com/uploads/7/8/0/3/7803054/nnano.2015.250__1_.pdf
これは非常に面白い。

ただ、この理論に従うと、地球がエネルギー不足になるのは必然ですね。
それと、いつか人間(かもっと進化した生物)が宇宙を完全拡散した状況にしちゃいますね。
核心に触れるのが後すぎてちょっと疲れましたが。
人間時間で存在しうる「生命のようなシステム」は、いわゆる非生物物資で発現してもなんの不思議もないですが、その発現を「自然」と判断するか、「奇跡」と判断するかは、それぞれの人の価値観で違うでしょうね。私には自然ですが。

あと、散逸適応の考えは面白いですが、それは単体としての生命の本質で、自己増殖に関してはどう考えているんでしょうね。

ただ、例えば一定の物理的境界をもった開放系でエネルギーを吸収してエントロピーを保つような実体や、それが自己増殖する振る舞いをみても、それだけでは生命のシミュレーションを見ているようで、本質的であるが故に、ピンとこない事も多いでしょう。例えばウィルスや、プリオンタンパクのように。

一般の人は、生命の本質は、最終的に人間とコミュニケーションが取れる可能性があるかないか、またはそれを期待させるものをもっているかどうかが重要で、それは人工知能の議論とも関わります。その意味では、冒頭に動きの生命性の議論がありましたが、リアクションが多様でかつ一貫性を感じられると、生命っぽさを感じます。それは、脳の振る舞いも同じで、意識の存在は脳反応のネットーワークの複雑性で定量的に評価出来るという脳の統一情報理論(仮説)といいます。

生命性を感じさせる人工知能が生命ではないとしたら、人間が真に生命と感じられるのはやはり地球上のRNAベースの生命体系だけで、他のより一般的な生命体系は、得体の知れないものを超えられないと思います。

なぜなら、チンパンジーは人間と殆ど遺伝子が変わらない生命体ですが、それでもまともに人間とコミュニケーション出来ないからです。

ですから、設計のベースも進化の環境も異なるような生命体系とは、全くコミュニケーション取れないと思います。

少なくとも、人間のような社会が発生する普遍性は、宇宙の物理法則にはなく、人類の存在はたまたま。ただ、宇宙が無限とすれば、人類のような存在は無限に居ますが、人類文明が崩壊する前に出会える確率がほぼゼロ、ということだと思います。
エネルギーの流れを読む事が、最も効率的に物事を進める上で重要なのかもしれませんね。そう考えるとエネルギーの源泉そのものが気になります。
大変興味深く読みました。
『「生命のようなもの」の発生から、チャールズ・ダーウィンが提唱した「進化」に至るまでは、石が坂を転がるのと同じほど明らかな物理現象のはず。』
という記述は目からウロコです。
この世界の事象は難解なクロスワードではなく、物理的な必然、ということですね。

生物の材料となったアミノ酸,核酸塩基,糖などの有機物の形成。そして、核を持つ単細胞生物の出現。そして光合成をするシアノバクテリアの出現で酸素が発生し、その後の生物の多様な進化に繋がった。
「生命のようなもの」をもっと深堀すると、新たな発見があるかもしれません。
宇宙物のSF映画などで、岩などの無生物がまるで生きているように蠢いて主人公達を襲うシーンがあったとしても、これまで以上に真実味を持って見れますね。ドラえもんか何かで見たことある気がする。
これはおもしろい。
・生物は自身を形作る物質を自由エネルギーによって構造化させている
・その結果人間の体は時間が経っても乱雑化することなく秩序を保つ

・無機物も外部から連続的なエネルギーを受けて自己組織化し高い秩序をつくる
・生物は無機物と比べ格段に効率よく環境内からエネルギー源を探し出し散逸する

・外界からあるシステムにエネルギーが注がれると開放系はある方向に「進化」せざるを得ない
・原子の塊はより多くのエネルギーを吸収すべく局所的・偶発的な流れに適した構造に自己組織化する

・自己組織化した原子の塊は確率の赴くままさらに複雑な構造へと進化し生命のようにふるまう何かが創発的に出現する
・散逸適応はシステムにおいてエネルギーをより効率的に拡散させられるものをより優遇する

この理論が発展して知能の創発まで辿り着いたりして、と妄想を抱いてみた