航空機リース事業、上昇気流に乗るか
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金融危機後に、日本企業は資本強化が必要だった欧米企業から航空機リース事業を買収している。三井住友FG・住友商事はRBSの航空機リース事業を、MUFGリースはJackson Square Aviationを買収した。むしろプレイヤーが分散しないだろうか。あと、中国・インドが延びると予想される二大国。そしてリースは金融事業。金融は外資規制もあるので、そこらへんは気にしたいところ(航空機や船舶リースは、どこに籍を置くかなどで、通常の金融規制とは異なる部分もあろうが)。
日系の航空機リース事業については、SMBCアビエーションキャピタルが(海外からの買収ですが)事業規模としては最大です。最近ではボーイング737MAXを80機購入するとしてニュースになりました。日本のLCCでも数社がリース契約を結んでいます。
航空機リースについては主に2つの形があり、ドライリースとウェットリースがあります。ここで話題になっているのはドライリースのことですが、LCCなど新規航空会社にとって初期投資が少なく抑えられるので一般的なやり方です。ウェットリースは昨今Amazonが貨物機をリースした形態で、他は現在は旅行代理店等によるチャーター便にまれに見られる程度です。
しかし今後LCCが拡大すればリースも拡大するだろうという単純な話ではありません。航空会社の規模が大きくなればリース料節約のために自社保有をする傾向にあるほか、雨後の筍のように生まれたLCC同士の合従連衡が進み規模を大きくする傾向もあるからです。
リース事業においては安定的に需要が出る機体であるかということと、取引相手の航空会社の層の厚さがビジネスの成否をにぎっていると言えると思います。