南シナ海、中国と共同開発も=判決後の早期対話目指す-比外相
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ヤサイ外相はかなり変わった経歴を持つ法律家で(米国のローファーム、フィリピン証券取引所委員長、2010年に副大統領立候補など)、なかなかの不安要素満載ですが、基本的にはドゥテルテ大統領の代弁者とみてよろしいと思います。ドゥテルテは選挙キャンペーン中から直接対話とジョイントベンチャーを公言し、それが実際にフィリピン大衆に受けていました。ただ、ドゥテルテは非常にプラグマティックな政治家。この話もどこまでが大衆向けパフォーマンスなのかを見極める必要があります。
なおフィリピンは陸・海・空軍および海兵隊を持っています。装備は貧弱ですが、アメリカに守られて国民も政治家も平和ボケしてきたフィリピンで、いま、いちばん南シナ海のリスクを冷静に理解しているのは国軍、特に海軍だと、現地で調査しているとつくづくそう実感します。
注目のコメント
南シナ海問題は、中国との国力の差を考えると非常に対処の難しい問題です。まして中国は数年前から海軍力をかなり強化しており、空母や潜水艦も自前で作れます。
フィリピンは米国との関係強化を図っており、一定の意義がありますが、米国が全てやってくれる訳ではありません。是非はともかく、ASEAN諸国からすると、共同開発シナリオは現実的な選択肢とならざるを得ないとも言えます。
そもそも領土問題は解決が非常に難しく、長年棚上げで平行線とならざるを得ません。歴史的な経緯など、どちらかが正しかったとしても、現状の軍事バランスで力の弱い方が、状況を「凍結」させておくことがベタな—選択肢になることが多いです。
なお、フィリピン軍には海軍が存在します。ドゥテルテ新大統領は、フィリピン海軍の強化を図ると発言しています。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM30H63_Q6A630C1FF1000/
日本の防衛政策のなかで、フィリピンのてこ入れは重視されており、海上自衛隊がフィリピン海軍に練習機を貸与しています。
http://www.sankei.com/politics/news/160502/plt1605020026-n1.html
確かに、フィリピン海軍はまだまだ実力が必要で実際の戦闘でどこまで戦えるかは疑問ですが、フィリピン軍の内情に詳しい方によると海軍は改革や改善を真剣な姿勢で考えていると聞いています。海軍士官学校、海軍大学校もあります。