日産の「水素を使わない燃料電池車」は実用的?
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日本のエネルギー保障を如何に確立するのかも含めた議論が必要ではないか。現在のように原油需給が緩んだ状態が未来永劫望めるべくもないことは明白だ。わずか10年前がどの様な状況であったを思い起こす必要がある。
大量の電気を蓄える2次エネルギーとしては水素には可能性がある。インフラ構築と技術革新を引き起こす産業政策は資源の乏しい日本には有効なものではないか。
インフラ構築を要しないエタノール改質型のFCVには水素グリッドを構築しようと挑戦する日本の国策へのアンチテーゼにも等しい。日産が従来型水素燃料電池車開発を凍結した事実に驚きを隠せない。ただし、バイオエタノールは食用との競合という問題もあることは重要です。ブラジルのサトウキビ生産量は7億トン以上ですが、全生産量の約45%がバイオエタノール向け。2020年代前半には食用を上回る見通しとなっています。
http://www.fao.org/3/a-i4738e.pdf
※Figure 2.13. Allocation of sugarcane between ethanol and sugar production in Brazilなんでこんな中途半端なモノを作るんでしょうか?
元々発電や製鉄の副産物として出る水素を活用した社会的な水素循環システムの構築構想が前提としてあって、FCVがあるバズです。
それをわざわざバイオエタノールを水素に変換して走るFCVとか(本文にキチンと説明されている通り、この車はバイオエタノールを燃やして走る訳ではなく、水素に変換して走るのです)、単に走行距離は多少長いけど燃料変換効率の悪いEVくらいの意味しかないでしょう。
本当に実現できるかどうかはともかくとして、水素社会の実現は日本の技術的優位を活用して、全く新しいエネルギー体系を構築する国家戦略の一つです。
遠大な戦略に沿うわけでもなく、かといってユーザーフレンドリーでもない車種の開発は、無駄としか思えないのですが。