シャープ凋落への岐路は、あの戦略転換だった
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長い記事ですが、非常に詳細な分析がなされており、読み応えある。
(以下抜粋)
シャープがどこで経営判断を見誤ったか」ということに関しては、第1に「自社の資金調達における相対優位性を見誤った」、第2に低コストなEMSの台頭により「垂直統合モデルが機能しなくなった」、第3に「テレビの需要を見誤った」という3点に尽きる。
(以上抜粋)
この指摘は正しい。細かい話をすれば、これらに関連して、亀山第二を中小型に振り向けたことや、IGZOを結果としてきわめて安価に売ったことなど様々な副次的要因がある。ソニーや東芝への供給よりも自社への供給を優先したという話も有名。(一応ソース
http://toyokeizai.net/articles/-/9845?page=4
http://toyokeizai.net/articles/-/399諦めずに勝てない勝負を続けてると大変な事になるので、勝てない勝負からはさっさと降りるのが勝ち、という事が分かりやすく子供達に伝わる寓話にしてほしい。
当社はプラズマの優位性を過信した。
液晶の技術革新がプラズマと遜色ないレベルまで
達することは想定外だった、と思う。
液晶の台頭を受け、当社はサイズによる棲み分け、
即ち大画面化が容易な37inch以上をプラズマ、
32inch以下を液晶に割り当てた。
その頃になると、すでに大画面液晶の高画質化が
著しく進展し、よほど「黒の発色」にでもこだわらない
限り、プラズマと液晶の差異はなくなったと言える。
(100inch以上の大画面についてはプラズマが優位)
液晶陣営によるスペック競争と量産競争の前に、
プラズマが高付加価値であると信じて垂直統合による
自社生産にこだわった当社が勝てる見込みはもはや
なくなった。最も失敗だったのは、数少ないプラズマ
陣営で奮闘していた某社が撤退したにも関わらず、
過剰な設備投資を続け、自らの首を絞めたことにある。
消費者不在の中で繰り広げられたプラズマへの執着に
基づく施策は、結果としてMCA売却の何倍にも渡る
損失を被ることとなった。
シャープと当社の運命を分けたのは、カバーする
事業領域の違いに過ぎない。